約 2,301,578 件
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/577.html
前回の話 「山城が帰ってこない?」 自分は航空戦艦扶桑の言葉の主語をオウム返しした。 扶桑は不安ながらぷりぷり怒っても自然そうな顔だ。 「ええ。最近増えてきまして……。 提督は何かご存知ありませんか?」 「いや。執務は日付が変わる前には終わらせる事が多いから、分からんな」 嘘だ。 自分が原因なのは冒頭から確信している。 この国は神が八百万はいるように、嘘も八百万はある。 ……これも嘘だ。実際のところは八百だが、多い事実は揺るがない。 扶桑の怒りの矛先が此方へ向かないよう、自分は冷や汗を掻きながら白を切る。 「兎に角、今度注意はしてみる。それを聞いてくれるかの保証は出来ないがな」 元より注意する気もないので予防線も張っておく。 山城に責任を全て押し付ける事になってしまうが、許せ。 夜な夜な連れ出してくれと頼んで来たのは山城なのだ。 「お願いします。あの子、何かあるとすぐどこかへ行ってしまうので……」 頭頂部を晒してから、扶桑は姉どころか母親の顔付きで挨拶し、執務室を去った。 …………………… ………… …… 「と言う事があった」 「ごめんなさい、姉様……」 山城は俯いてここにいない姉に謝罪の言葉を零す。 それでも、山城はこのベンチを立とうとはしなかった。 比較的良好な天気が続いてはいるが、海は自分らを責めるようにざあざあと喚く。 「あまり長く続くと、自分らが疚しい関係だと疑われるかもしれないぞ。控えた方が良いんじゃないか?」 「……気にしないわ」 良いのかそれで。 自分はともかく山城が面倒な憂き目に遭うんじゃないか。 実際に疚しい関係となってしまったが、自分にそれを止める気はない。 抵抗が全くない訳ではないが、憂いを共有できる仲間が一人くらいはいた方が幾分か落ち着く。 つまるところ、こうして深夜に庁舎を抜け出して山城と二人きりで他愛もない事をぽつりぽつりと交わす事に、 自分はかつてない心地よさを感じていたのだ。 その後に続く拙くも疚しい交わりもまた然り。 「て、提督はそう思われるのは嫌ですか?」 いいや。自分は気にしない。 先程の地での科白を口に出す気はないが、この時間の為ならそんな問題は些細な事だ。 「そうですか。なら私も気にしません」 「そうかい……」 「だから、これからもやることは変わりませんね」 ふと隣へ振り向くと、山城の赤い目と自分の目があった。 すると、山城はふわりとした笑みを浮かべてくれる。 反省する気は全くないようで、自分は安堵するように顔から力が抜けた。 「ふう……」 自分は色のない溜息をついた。 山城を気遣って、あれから山城がいる時は煙草を吸っていない。 それに山城が相手をしてくれるのに、わざわざ身体に毒である煙草に、口を、肺を預ける必要もない。 一人煙草でくすぶるよりも、こうしている方がずっと心のケアになる。 「扶桑が寝たのを見計らって抜け出すのがいいんじゃないかな」 「そうかも……」 親の目を盗んで逢引するおとぎ話は、世に幾つあるだろう。 少し面白い。 「合言葉とか、決めてみませんか」 「合言葉?」 「姉様が寝たのを確認したら、私が提督にそれを言うんです」 山城も中々面白い事を考えてくれる。 自分と山城しか知らない、鍵の言葉。 色褪せない子供心を未だ宿すこの身は、みっともないが考えるだけでわくわくしてくる。 となると、それはどんな形にしようか。 悩む時間もなく、物を考えるとき上を見る人間の癖が、すぐに答えを運んで来てくれた。 白銀の満月が、儚げに黒い夜空の中で輝く。 「月が綺麗ですね」 「へ?」 「と言うのはどうかな」 山城を見やる。 山城は、月に隕石でも落ちたところを目撃したように呆然として私を見つめている。 自分で言った後で、これは少し気取り過ぎかと反省しようとする。 が、それより先に電灯に照らされた山城の顔が少し赤く染まった。 「てっ、提督……。それ意味分かってるんですか?」 「分かっているよ。 唯使う相手がいないし、これは少し憧れていたからどうせならここで使ってしまおうと思ってね」 自分は命落とすまで、ここに身を置くつもりだ。 そして、部下から一人引き抜いて娶ろうという企てがある訳でもない。 だからそれに関しての望みが薄くなっていた自分は、そこのところは随分投げやりなのだった。 「はー……。提督でもそういう浪漫を感じるんですね」 「お前の中の私はどうなっているんだ」 「だって、普段がああだから……」 仕事の時だけだ。 軍人として然るべき理想像が、自分にはある。 只それは決して感性も感情も捨てているような姿ではないのだが、そう思われていたとは知らなかった。 「それで、提督は何と応えるんですか?」 「応える、とは?」 「提督の了承の言葉ですよ」 そうか。 そういえば合言葉とは言われた方も決められた言葉を返してやっと成立するのだった。 山城からの合図を設ける事ばかり考えていて、その事を失念していた。 何故なら。 「私が断る事はないから、それは要らないと思うんだがね」 「何を根拠に……」 「山城が時間さえ弁えれば、私に損はないんだよ。寧ろ……」 その続きの言葉は、既の所で呑み込んだ。 この疚しい間柄でその続きを言ってしまうと、聞きようによっては軽蔑されかねない。 「寧ろ……何です?」 「何でもない。了承の言葉は"そうですね"とでも言っておくよ」 「適当ですね」 いいんだよ適当で。 単純明快だろう。 重要なのは私が返す言葉ではなく、山城がかけてくれる言葉なんだから。 「はあ。とにかく、決まりですね?」 「嗚呼」 「"月が綺麗ですね"。……月並みですけど、悪くないです」 くす、と山城も楽しげに賞賛してくれた。 自分らだけが刻む秘密の日常にもたらしたこれが、 今後どのような変化を生むのだろうな、と先々の日々に想いを馳せる。 「では早速使います」 「は?」 「月が綺麗ですね」 突然山城が自分の世界に入ったようで、自分はついていけない。 もう既にこうしているのに、今使って何の意味があるんだ。 「……自分から決めておいて、何ですその顔は」 「いや、だって……」 「察して下さい。この後、いつものして下さい。って事です」 嗚呼、そっちか。 考えてみれば、この後の交わりの有無は何時も山城が決めていたのだから、何も可笑しくはなかった。 此方を小馬鹿にするような事を言っておきながら、山城も気に入っているんじゃないか。 全く。 …………………… ………… …… 「今日は、どうしたら良いですか?」 まるで待ち遠しいかのように、暁の水平線を隠すように山城は私の正面に立つ。 切っ掛けを持って来るのは何時も山城だが、主導権は何時も自分に委ねてくる。 山城を秘書に戻してからそれなりに経ったが、逢引は毎日行っている訳ではない。 だから、これに関しては山城はまだまだ練度は低い。 それを言うなら自分もそうなのだが、山城は受けの姿勢に身を置き続けた。 これも山城の望む幸せに入るのかは分からない。 「そうだな……っ」 ひゅううううぅぅ。 山城の艦橋から艦底までを眺めながら考えようとすると、冷たい潮風が音を立てて自分らを舐めた。 寒い。 思わず自分の体を抱くよう擦る。 だがもっと寒そうなのは山城だ。 空気の入りやすい構造をしている巫女を模った上部装甲に、袴を短くしたような下部装甲だ。 「……提督? 寒いですか?」 「まあね……」 しかし、山城は何食わぬ顔でいた。 よく考えれば、当たり前だ。 艦娘の肉体が耐寒仕様でなかったら、露出部のある格好のままこんな夜更けに表に出ないし、 その格好を年がら年中保ち続ける訳が無い。 一方、まだ冬は訪れていないので防寒対策は要らないだろうと呑気にしていた自分は、 今ここに熱源となりそうなものは目の前のそれしかないと踏んだ。 「私に跨るんだ」 「跨る……?」 山城の艦底を地につけさせてやるにはベンチが邪魔な為、自分も尻を前にずらしてベンチに浅く座るようにする。 疑問符を浮かべておずおずとする割には、 山城は指示通り的確に私の足、正確には下腹部に馬乗りになってくれた。 山城はそれだけでなく、まだ口に出していないのに私の首に両腕まで巻き付けてくれる。 「こ、こうかしら……」 それでいい。 では此方も、とズボンの腰周りを緩める。 下穿きも下にずらし、己の逸物を取り出した。 「わぁ……」 感嘆の声が漏れてるぞ。 しかし指摘はせず、続けて指示を出す。 「これに乗っかって、腰を前後に動かすんだ」 言われるままに、山城は私の下腹部の露出を下部装甲で隠した。 自分のそれが、体重のかかった布に沈むのが分かる。 「んっ、と……。潰しちゃってますけど、重くないですか」 大丈夫だよ。 健康的な程度で良い事だ。 ある程度の重さがないと、これからやる事が快感に恵まれない恐れもある。 「そうですか、男の人の事情は知らないけど。……んっ」 山城が腰を前に動かす。 「……っ! ……?」 ところが、自分はやや痛みを覚えた。 布の目が粗いようで、期待していた程の快感は来ない。 自分は咄嗟に手で山城を制止させた。 不可解な顔をする山城に問う。 「山城。お前、下着は何を履いている?」 「……褌ですけど」 山城は少し蔑むような顔で答えた。 そんな目をするな。 艦娘の下着事情を熟知している変態じゃないんだ。 それにしても、褌とは。 となると、この感触は木綿か。 「すまん。褌とは知らなかったから、少し痛い」 「そうなんですか」 「……脱がなくて良いから、あの部分だけ布をずらしてくれ」 山城は、少し腰を浮かせて下部装甲に手を突っ込む。 もぞもぞさせてから再び腰を降ろされた時、自分は生々しい素肌の感触を得た。 甲斐あって、これなら痛い思いをしなくて済みそうだ。 山城に事を再開するよう促す。 「下着を教えなきゃいけないなんて、不幸だわ……。んっ」 まだ濡れていないながらも、痛みはなかった。 山城がゆっくりと前後に腰をピストン運動させる。 「っ……、っ、ん、うん……、なんだか、変な感じ……」 山城の顔はまだ羞恥心のみに支配されているだけの様子。 潮風に容易く吹き飛ばされる程度の微かな山城の喘ぎだけを耳に取り入れ、静かに情欲を燃やしてゆく。 「んっ、んっ、はぁ……、ん……」 そのままそれだけの動作を続けていると、 喘ぎと言うより只の呻きのようであった山城の声も色を帯びてくる。 柔らかい肉の割れ目を充血した自分の逸物の、特に凸になっている部分が主な刺激の産出を担っている。 「う……」 今から火照ようとする自分らの身体を咎めるように、潮風が撫ぜる。 再び寒さに震えた自分は、山城の背に手を回し、やんわりと引き寄せた。 腰を止めたが山城は拒まない。 抱き寄せて山城の二つのタンクに顔を埋める。 「提督? 寒いのね……」 そうだ。 それだけだ。 母に甘える赤子の体勢になってしまうが、そんなんじゃない。 自分はいい歳した大の男なのだ。 タンクの谷間に顔を埋めているから反論出来ないだけだ。 さっさと腰を動かしてくれ。 「くすっ、提督じゃないみたい……。んっ……」 山城は、からかうようにそう笑ってから、私を包み込むように己の両腕で己の身体に押し付けた。 再び動き始めるのに合わせて感じ取った感触は、熱い水が少し含まれていた。 何を切っ掛けに濡れたのか分らないが、これで滑りは良くなる。 両腕で山城を抱き締め、暖を取る。 月のように冷めている山城でも、こうしてみると確かに温かかった。 山城の胸の中ですうーっと一杯に空気を吸い込むと、山城の匂いが鼻に広がる。 甘い匂いに包まれながら、局部に与えられる快感も助長されてゆく。 「んっ、はっ、はぁっ、ぁっ、あっ」 程よく濡れてくれた山城も速さを上げていった。 くちゅ、くち、と、淫らな水の音が微かに耳をつく。 更に融通がきくようになった山城の割れ目は、擦れる異物に抱き着くように広がっている。 そこから先は、長くなかった。 「ぐっ……」 「ああっ、ああっ、はあっ、あっ、……ぁ……」 自分は、山城の温かさに包まれながら達した。 ここが表である事もあり、妙な開放感を感じる。 もやもやしていたものも飛散するように自分の中から抜けた。 山城は押し潰していた異物が強く脈打った事から察したのか、動きを止める。 「はあ……、はあ……、はあ……」 「くす……」 山城は何を思ったか、私の背に回した腕を動かす。 上下する私の肩と背が、山城の両腕に撫でられる。 山城のそれは穏やかで落ち着かせてくれる手付きだった。 子供扱いか。 しかし反論する気力はない。 脱力感と山城の温かさの前では、つまらない男の意地の面目はどうでもよかった。 呼吸が落ち着くまで、もういいと指示を出すまでの、山城に包まれる時間を私は大事に味わった。 事の終わりを私から告げる時に、名残惜しくならないように。 これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/679.html
『不束者ですが、よろしくお願いします』 「明日で一年……か…」 「提督ー、今日は何の日ー?」 「今日か……ああ、そうだ、そろそろだな」 俺は一年前の事を思い出しながらも子日に急かされながら これから行われる如月の誕生日のパーティーへと向かった。 「如月ちゃん、14歳のお誕生日おめでとうございます」 「大鯨ちゃんったら…ありがとう…」 「ひっどーい!私たちも忘れないでよ!」 「みんな…ありがとう…好きよ……」 如月が照れながらも俺達みんなに感謝した。 「そういえば睦月型駆逐艦二番艦如月の進水日は90年前の今日だったな」 「あと10年で百周年なのです」 「10年後の私は24歳。大鯨ちゃんが結婚した年齢になるわね。私は結婚できるかしら……」 「如月ちゃんほどの子だったら引く手数多だよ!」 「ううん、そうじゃないの。結婚する前に戦いで沈んじゃうんじゃないかって思ってね」 「あ……」 間違った発言をしたと思ったのか睦月の顔が暗くなる。すかさず 「大丈夫…司令官を信じて…」 「そうだ。それに私たちもいる……」 「そ、そう、私たちで助け合うのです!」 「ふふっ、ありがとう」 他の睦月型達のフォローが入った。 彼女達には不思議な絆がある。それは彼女達がそれぞれ艦の力を宿していて (もしくは前世がその艦だった可能性もあるが そこはわからないので今はあまり考えないでおく) 彼女達の絆はそこから来るものが大きいだろう。 しかし、戦いの中で彼女達に宿る艦の関係だけではなく、 彼女達自身の間でも絆を深めていたのだった。 「ところでこのケーキ、ロウソクの並びが独特ですわね」 「蠍座の形にしました。如月ちゃんは14歳ですから蝋燭は14本。 そしてアンタレスの位置にあたる部分に苺を置きました。 確か如月ちゃんは月の星座が蠍座でしたし」 「もう…司令官じゃあるまいし……」 「今までずっと提督と一緒にいましたから影響されちゃったんでしょうね」 「俺が色々と影響を与えたってねえ…… いいことばかりじゃなくて悪い事もたくさんありそうだな」 「だったら悪いことはいいことにしてしまえばいいのデース。 Positive Thinkingのココロネー」 金剛は相変わらず明るい。彼女の前向きさには俺だけじゃなく他の子達も救われているだろう。 「ところで提督、さっき明日で一年って言っていたけど明日は何の日ー?」 「UFOがあっち行ってこっち行って落っこちた日だったわね」 「かわいいコックさんの日よ」 ビスマルクとローマが割り込みながら自信満々に答える。 間違っちゃあいないが少々マニアックだ。 二人とも元々サブカルチャーの方面には興味があったみたいだが 日本へ来てからますますその思いが強くなったらしい。 いいことか悪いことかはわからないか、 ビスマルクとローマが旧世紀の戦いからくる因縁、 特にドイツによって沈められた艦の艦娘のローマのドイツ艦娘への無意識での苦手意識は ビスマルクと隠れた趣味が共通したからか蟠りがなくなっていたようだ。 「明日は司令官と大鯨ちゃんが出会って一年ですわ」 「やっぱりかわいいコックさんの日だったわね」 「リューホー(になれる艦娘)がアトミラールの所に落っこちてきたからね」 彼女達もある意味前向きといえば前向きである。 「でも、出会ってから半年も経たずに結婚って早かったですよね」 「組織が再編されてから提督の所に来た鳥海は知らないかもしれないけど、 提督は出会ってすぐに恋に落っこちたんだよ」 「でもでも、司令官さんはともかくとしても、 大鯨さんもすぐに司令官さんを好きになっちゃったんでしょう」 「提督みたいに出会ってすぐに、ってわけじゃありませんでしたけど、 提督と一緒に暮らしているうちに…」 「ねえ……如月のこと…忘れないでね……」 「あ…ごめんなさい…」 しまった。今日の主役の如月をほったらかしにして話に華を咲かせてしまった。 「まああの時の大鯨ちゃんは穢れを知らない天使だったからね。 話に華が咲いても仕方ありませんわ」 「もう!」 「ああわかったわかった、その話はまた今度にするから」 「そうですわ…あんまり長話していたら野球観戦の時間になっちゃいますわ」 「そうですね。確か今日は来場者全員にレプリカユニフォームが配られる試合でしたね」 「ああ……誘っておいてあれだけど、なんだかそれ目当てに野球観戦するみたいで…」 「気にしないでいいですわ。鳥海さんの誕生日の時もそうでしたけど、 誕生日の日にたまたまそういうイベントがあったって考えるべきですわ」 「そうそう、Leisureも大事デース」 「どうせ見に行くなら何か特別なことがある日の方がお得ですしね。 お買い物だって同じ物を買うのなら安いほうがいいですし」 「大鯨ちゃん……なんか……」 如月は途中で言葉を濁したが、主婦じみている、って言いたそうな眼だった。 「ま、話はこれくらいにしてお料理食べましょ。 私のために作ったお料理が冷めちゃったらいけないしね」 如月の言葉と共にみんな料理を食べ始めたのだった。 6月6日、午前0時30分過ぎ………… 「魚座……何回も死んでいたとはいえあれで死亡だなんて……」 「でもとっておきの姿は見せてないじゃないですか。だからまだ活躍の機会はあるはずです。 それと比べて蠍座はとっておきの姿を見せちゃったからもう活躍が望めません……」 「まあ必殺技の性質的に活躍させにくいからなあ。原作からそうだったしな」 「そうですね……それにしてもあなた…元気ですね……」 「いやあ、先が気になってめっちゃ楽しみで仕方ないよ」 みんなで見ていたアニメの感想を言い合っていた。 星座とギリシア神話を中心に様々な神話もモチーフになっているアニメだ。 こう聞くと一見女の子向けそうだが男の子向けの作品だ。 まあ一部の女の人向けの感じはしなくもないが……ちなみに秋雲も普通に好きらしい。 「でもふと思うけどこうしてのんきにアニメなんて見ていていいのかなって思うときがあるわ。 深夜にアニメばかり見ている私が言っても説得力はないけど……」 「個人としての気持ちと艦娘としての気持ちがせめぎ合っているみたいですね」 「大鯨さんは戦闘艦じゃないからそういう気持ちにはなりにくいでしょうけど…… 私なんかは結構そんな気持ちになるのよ。 提督は立場的な理由で似たような気持ちになるでしょうけど…」 「まあそうだが、そういう時は『今は業務外だから気にする必要はない』って思うことにしているさ。 それに緊急の時に備えて準備はしてあるからな。 …しかしさ、今この世界は深海棲艦の脅威にさらされているわけだけど、 それでもまだ平和といえば平和って言えるよな。 平和だからこそこうして呑気にアニメが流れていて、それを俺達も見られるからさ」 「確かにそうね。少なくとも私達が住んでいる所には 去年の夏以来深海棲艦の攻撃を受けていないからね」 「俺達が頑張って守っているって証さ」 「ちょっと強引ですけど…でもそう思うと私達が頑張っているんだって気持ちになれて更に頑張れますね」 「ところでさっきからあえて触れないようにしていたんだけどさ……」 「うん……」 俺はディスプレイの近くで座りながら眠っている少女を見た。 可愛らしい寝顔を見せている少女は暁。こう見えても駆逐艦の艦娘である。 「暁ちゃんったら『一人前のレディーなんだから夜も平気』って言っていたのに……」 「夜戦の時はちゃんと起きているのに……どんな艦娘も戦いの場で眠るなんてことをした子は一人もいないわよ」 「どんな艦娘でもねえ……戦いの場では決して眠ることはないというのは艦娘の性質なのかもしれないな」 「そうかもしれないわね。で、暁ちゃんはどうするの?」 「部屋に連れていくしかないだろう」 そう言って俺は暁を起こさないように背負った。 「中々手がかかるな」 「でもだからこそ愛おしいって気持ちになるのかもしれませんね。 まだ子供を持った事がない私達にはわかりかねる事ですけど…」 「そういえばさ、あなた達三人を見ていると何だか親子みたいに見えるわね」 「夕張もそう言うか」 「私と暁ちゃんはどことなく似ているって結構みんな言いますよね」 「大鯨ちゃんならどんな子にだって優しく平等に愛情を注げるわ」 「そうだよな…さて、夜も遅いしそろそろお開きにするか」 俺はこれ以上起きていると今後の活動に影響が出ると思い、眠ることにした。 「暁ちゃんもですけど響ちゃんも雷ちゃんも電ちゃんも、みんなよく寝てますね」 俺達は寝ている暁を第六駆逐隊の部屋に連れていった。 先に寝ていた三人を起こさないように静かに部屋に入り、 暁を静かにベッドに寝かせて布団をかけた。 少しだけ不安だったが何とか誰も起こさずに済んだみたいだ。 「だけどみんな戦いとなると幼さを感じさせない顔になりますよ」 「それが彼女達にとっていいことなのか悪いことなのか、俺にはわからない。 だけど、俺達が頑張らなきゃ沢山の子供達から無邪気な顔が消えてしまう。 その為には何としても…」 「う…ん……」 「しまった!?」 つい熱くなって声を大きくしてしまい起こしそうになった。 俺達は起こさぬようそそくさと部屋から出ていった。 「危なかったですね」 「あの子達の部屋で喋る必要なかったな」 「でもあの子達の安らかな寝顔がとってもかわいくて…… それを見ていたら…子供がほしくなっちゃいました…… でも今は子供なんて作っていられない…… あ、いえ、別に作ってもいいんでしょうけど、 でも艦隊司令官であるあなたの重荷になりそうな気がしてしまって……」 「子供の存在が足枷となるか、それとも未来を守る為の活力となるか…… 子供を欲しいという気持ちが司令官としての生き方を惑わせるか、 あるいは未来を切り開こうとする意思となるのか……俺にはわからない。 なら!そうやって迷わないようにすればいい。 安心して子供を産める世界、それを作る為に頑張るんだ」 「頑張ってくださいね。私も全力で支えます。 そう、一年前のあの時思ったように…いえ、それ以上に!」 一年前のこの日、俺と彼女は提督と大鯨として出会ったのだ。 「……あの時はまさかこうなるなんて全く思わなかったよ」 「それが出会って半年も経たずに結婚したなんて…… でも私は少しも後悔していませんよ。 あなたがいたから楽しかった……あなたがいたからこそ頑張れたんですから」 「俺も同じ気持ちだ。これからもよろしくな」 「ええ、これからも…」 これからも幸せな日々は続くだろう。互いが互いを想い合うから。 「不束者ですが、よろしくお願いします」 ―終― +後書き 以上です 彼女は見てすぐに心に物凄く響いたくらいの存在でした それはもうしばらくの間仕事中でも忘れることができないくらいでした それでは これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/504.html
(序) ――本当のことを伝えれば、助けてくれるとでも云うのだろうか。 瞬時の褪めた疑いの後、嘘を吐く意味など無い事に気付き――波蹟を刻んだ敷布、淫靡な濤に乱れた寝台の上に 長髪を纏せた汗ばむ裸身を横たえた女はやがて囁くような声で応えた。 「眠れないのです。提督にこうして戴いた後は、少しは――揺蕩えるのですけれど」 口調は丁寧。しかし全身を慄せる絶頂から解放された後、急速度に冷えゆく肉体と興心の齎す気怠さはその声色 から拭えようがない。 男の隣に転がったまま、俯臥せの視界を塞ぐ黒髪を無意識に片手で掻きあげると、その感が一層強くなった気が して――赤城は自躯を笑った。 終わってしまえばその行為には甘美も夢酔も幻想も、まして清廉さなど絶対にない。まるで排泄と同等の無意味 で動物的なものにすら――そう。賢者の思考は、女にだって訪れる。 まるで十重も二十重も齢を重ねたかのような、どこか白鬱とした気分だった。最も、艦娘が歳を重ねられるのか は自分にも分からない。 生温いような温度に包まれた春先の深夜、提督の部屋。 二人だけの情事が終わり、脱力した身体を男の寝台の上に丸めるように背を向けた赤城に対し、多分に気遣いを 含んで発せられた提督の問いには、彼女はそう答えるしかなかった。 「そうか。……といっても、僕も赤城くんと毎日一緒に寝てあげられるとは限らないからな。実際、明日の夜は 遠方へ一泊の予定になった」 「そう……ですか」 では一人でまた、震えながら長い夜を過ごさなければならないのか――思わず俯き、赤城は無意識に掌中の白い 敷布を握りしめた。 慣れぬ深酒に強かに酔った彼女が介抱される所から済し崩しに始まってしまった、本当に、身体だけの関係。 好意を囁かれたこともない。しかし仮令偽りであっても構わないと思う程に、彼女の精神は安寧に飢えていた。 相手はまるで将棋や花札の対戦をするかのように、淡々と、日を置かず寝所に来る女の相手を勤め上げる男。 雅な顔立ちと軽口好きの裏に、どこか乾いたところを持つこの上司は、そのような関係には適切と言えるのかも 知れなかった。 「少しお休みを取るかい?加賀くんも言っていたが」 「加賀さん…が?なんと?」 性格は天地ほど違えど同じ一航戦の同期、気が置けない親友。だからこそ、彼女が今の自分をどう見て、どんな 言葉を自分の評価として持っているのか、赤城の心は不安に沈む。 「それがいきなり珍しくも司令室に来て、『赤城さんを前線から下げてあげてください。危険です』。ってさ。 ……今の似てた?」 戯けた言い方にしてくれてはいるが、つまりはやはり自分は戦力外である、と彼女が見做して居るということに 違いはない。 「『超えられない壁を心に残したまま戦っては、本人も僚艦をも危険に晒すことになります』と。……心配して くれているんだと、僕は思うけれど」 「…そう…ですか…」 「一体、何が君の不安定の元であるのか。そろそろ聞かせてくれないかな。僕にも、何かできることがあるかも しれないし」 提督が僅かに見せた心遣いに(それすらも上司と部下の延長線でしかない内容だが)、赤城は重い口を開く。 「………桜、が」 「桜。そういえば、そろそろ綻び始めて来たね。それが?」 「桜の花が、怖いんです」 そう呟いた彼女の瞳は絶望の淵を滲ませ、文字通り何も見てはいなかった。 (二) 一体如何なる意志と力が自分を此処に蘇らせたのかは、分からない。 しかし心形ある艦娘として太平洋戦争の終わった後の時代に現れたいま、彼女はかつての戦闘や、戦争の流れに ついて多くの資料に自ら触れた。 単に航空母艦・赤城亡き後の戦争の流れについて知りたかったこともあるし、敗戦に至る人々の思いも知りたく 資料室や街の書店・図書館までも許される限り訪れ、読み続けた。 そこに記されていたのは、悲惨そのものだった。 飢餓に苦しむ兵士たち。片道切符を手渡された飛行士たち。本土への度重なる爆撃、多くの民間人の犠牲。 戦争とは殺し合いではあるが、一流の軍人たち、最新の兵器たちによる力比べではなかったのか。 そして――その引き金を引いたのは、真珠湾攻撃部隊たる、自分たち。 その戦争の行方を決定付けたのも、あの悪夢のような南方の一戦に沈んだ、自分たち。 何故、始めた。何故、続けた。何故――負けた。 街中でふと見上げた、まだ蕾にもならないそれが桜の木であると悟った瞬間。 聞こえた気がした。頭の中に、声が。 それから、まるで自己犠牲精神の象徴とされたような薄血色のあの花が開くのを見るたびに、風に揺れる一片を 見つけるたびに、亡魂の声を感じ、怨嗟がそこに還ってきているのではと感じた。 ならば満開の桜には、かつての自分の搭乗員を含めたどれほどの犠牲者たちの、無残な死を強いられた者たちの 心が乗っているのか――それに責められる自分を想像すると、気が狂いそうだった。 何故、始めた。 何故、続けた。何故、負けた。 執務中。窓の外に目を向けるのが、怖くなった。 出撃時、帰還時。この花のある陸に、鎮守府に戻りたくないとすら最近は思う。 そんな自分を嘲り、嬲るように、徐々に桜は綻び始める。ただ蹲り、耳を塞いで盛りの時期を越えたとしても、 次の春も、その次の春も、無限にそれは訪れる。 「――こんな思いを、するのだったら」 敗戦も何も知らずに海底に沈んでいたほうが、よほど幸せだったのかも知れませんね。 そう抑揚のない声で赤城は呟いた。 提督はその重過ぎる問いに答える言葉を持たず、ただその細い肩を抱くことしか出来なかった。 (三) 濃紺に濃紺をただ只管に重ねて作られたような、蒼黒の世界。 重い水圧が、鉄の総身を軋ませる。 気が付くと、赤城は仄暗い水底にいた。 加賀さんもきっと、私の事を嫌いになったに違いない。 いいえ――提督だって、戦えない空母に用は無い。といって愛人の立場でいるなど、自分にも彼にも似合わない だろう。 でも。鎮守府を去ったとしても、何処へ行けば佳いというのか。ならばもっと頑張って――しかし一体、何を、 どうやって? 虚ろな心で仮初めの秘書艦として一日を過ごしたのち、提督不在の一人寝の夜。そんな堂々巡りの迷妄に鬱々と 嬲られながら、自室の暗闇の中、膝を抱えて寝台の上にいた――はず、なのに。 魚影以外に訪れる者もなく、多くの死を抱えたままの永遠の静寂――海底。何十年も見慣れたその世界に自分は 再び還っていた。 ここがやはり、愚かにも挑み、敗けて沈んだ、私の正しい居場所なのか。 冷たい海水と安らかな暗闇に身を任せた消失寸前の意識が、そう悟った途端―― ――轟、と。 かつて沈降し着底して以来の、はるか遠くまで響く鐘のような一瞬の鈍く低い音が、暗い海中の静寂を破った。 聴き違えではない――その証に、やがて物言わぬ重たい鉄の塊であるそれ自身が静かに震え、軋み、水圧の牢獄 に泥を舞わせながら数十年ぶりに、海底に蠢いていた。 そして何か力強い意志に引かれるように、それは冷たい海の底から離れ――灯火の無い隧道のような暗黒の世界 の中、静かにその巨大な残骸は浮上を始めた。 見えぬほどに、ゆっくりと。しかし、確かに。 暗い海中を彷徨っていた、小さな小さな海蛍のような灯光が、其に次々と寄り添い、身に溶け込むように消えて ゆく。そのたび、微かに暖かい何かが錆びた精神を照らした。 無限にも感じた時の果て、鏡のような水面が見えてきた。 両手。両脚。――黒髪。乳房。 近づくにつれ、そこへ映る自身はいつしか錆び尽くした醜い鉄塊から、瑞々しい斯良多麻の肌と射干玉の髪とを 持った娘の裸形の像を結んでゆく。 やがて世界の際、極限まで近づいたその鏡像とひとつになり――そして深海と同じく暗闇の支配する夜の海上へ 艦娘の姿をもって坐々と静かに浮かび上がる。 そう思った、次の瞬間。 赤城は、満開の夜桜の下にいた。 「……!」 見渡す限り。 はるか遠方までの視界を埋め尽くし、まるで大質量の雲霞のように咲き誇る、夜櫻華の群生。 雅な芳香を運ぶ、あたたかな春の柔らかい風。揺れる薄紅の花々を密やかに照らす、霞雲を薄衣のように纏った 朧月の光蔭。 風に揺れる枝。宙に比良比良と漂う、無数の花片。月の光。 衣髪をそっと撫でゆく風の他には落針すらも捉えない補陀落の静寂のなか、唐突に自身を包み込んだその光景に 圧倒された赤城は絶句して地に立ち尽くし、動くことさえ出来なかった。 ――夢。なのか。 桜。 桜。 あれほどまでに恐れ慄いていた花々であったはずが、最早奇矯を超えて壮観の域に達したこの場ではそんなもの 微塵も感じ得ない。 目をめぐらした彼女は、やがて一際大きな盛櫻の樹元に、会いたくて堪らなかった白制服姿のその人影が立って いるのを発見し、再び息を呑むこととなった。 「提……督……?」 「やあ。赤城くん」 住の江の、岸に寄る波よるさへや、という奴かな。いつもの動じない軽口は、紛れも無い本人のものと思えた。 しかし。私の夢ならば、何故私の知らない言葉がその口から出てくるのか。…赤城には、分からなかった。 「これは、夢、なのですか。私は」 「そうかもしれない。そうではないのかもしれない。僕は先刻、亡くなったはずの、写真でしか知らない祖父に 逢った。これから此処に赤城くんが来るから、いくつか伝えてくれと言われたよ」 ちなみに孫の僕に対しては一言も無しだ、と提督はにやりと笑った。 「まあそんなことはどうでもいいんだがね。君たちの存在がある以上、奇妙な事もあるものだ、としか言えない だろう」 そう言った年若い提督は、軽く笑って制帽を脱ぎ、穏やかな口調で続けた。 「――まず、ひとつ。僕の隠し事を明かせと言われた」 僕の祖父は、航空母艦・赤城の乗組員だったんだ。提督が事も無げに言った言葉は、赤城に砲弾直撃以上の衝撃 を与えた。 提督は構わず――笑みさえ浮かべて――続ける。 「真珠湾にも参加して、ミッドウェーで被弾して死んだ。……だから僕がこの道を進んだのは、幼い頃から母に 聞かされた、まさに彼らと貴方の姿に憧れてのものだったんだ。憧憬れの『赤城』に会えた時の歓喜と刻眩き。 君に悟られないように苦労したよ」 「そんな……そんなこと、では、私は……」 貴方の祖父を戦争に巻き込み、この世界から永遠に奪った、呪われた――青褪めた赤城が己の存在に止めを刺す ような、その絶望を口にする前に。 「ふたつめ。祖父その人から、愛する母艦への伝言だそうだ。…いいかい」 提督の静かな口振りが、その言葉が、取り乱す既の所で彼女を押し留めた。 「『貴女の世界を精一杯、生きて欲しい。我々に、堂々とした生を全うさせてくれたように』」 「……!」 ざぁっ、と静かなざわめきを立てて、吹き抜ける風が桜の花びらを舞わせた。 両手で口元を覆い、震える瞼を静かに閉じた赤城の眦から、一滴の涙が静かに零れ落ちた。 「……どうも羨ましいね。君も、爺さんも。妬けるよ、僕は」 ――ああ。 私は、なんと愚かだったのだろう。 この桜を、亡くなった魂を、怖ろしいなどと。 かつての自分と仲間たちが精一杯、信じることのために為そうとしたこと。少なくとも自分には、そこに恥じる べき偽りは無かったのだ。 「…分かったかい。航空母艦、赤城くん」 「はい……はい。上手に言葉には出来ませんが……受け取りました。――確と」 開いた眼差しは、滂沱と感謝とに濡れて――しかしそこに、最早迷いの蔭は寸も無かった。 「よろしい。ではここからようやく、僕の言葉だ。折角だから最後に、もう一つの隠し事を明かそうと思う」 「はい?…きゃっ」 急に右手を引かれよろめいた赤城が、桜の大樹にその背を受け止められた瞬間。 逃がさないと言わんばかりに片手を幹につき、提督は目を丸くして驚く赤城に顔を近づけ―― 「好きだ。赤城。どうしようもなく、大好きだ。――僕のものになってくれ。今、ここで」 ……この人はどうしてこう、真剣な心を格好良いのだか悪いのだか分からない戯けに包むのが好きなのだろう。 心中で苦笑しつつも、赤城は本当に久しぶりに軽くなった心持ちで頬を染め、提督の気持ちを静かな接吻と共に 受け入れた。 「私も。貴方が大好きです。…貴方のものにして下さい。今、ここで」 桜の樹だけが、再び唇を合わせる二人を観ていた。 (四) 併せから進入した掌が、赤城の片方の乳房を揉みしだく。 合わせたままの唇、絡む舌から唾液と嗚咽が漏れる。 やがて緋の襦袢の奥、提督の指先が色付いた胸の尖端を摘み、鳥が啄むように軽く引くような愛撫を始めると、 樹に背を預けた赤城の身体は快感に揺れた。 「可愛いよ。赤城」 「…っ、ふぁ…っ、」 返事もままならない、熱く小刻みな甘い呼吸が、提督の牡を高める。 着崩れた併せに手を掛け、そっと左右に開くと、両肩に続いてふたつの白い乳房がまろびでた。それぞれの尖端 は硬く屹立し、谷間は汗に濡れている。 「汗かきだね。赤城は」 「…え…もう何度も、お相手を…」 「御免ね、今更気付いた。ちゃんと赤城のこと見てなかったみたいだ。…今日は見てるよ。赤城がこんなにも、 僕で感じてくれていること。一つも洩らさず、全部見る」 「はい…はい、私の凡てを…見てください…」 「勃ってる」 ぴん、と指先で感じる胸先を弾かれ、思わず声を上げて仰け反った裸の背を桜の幹が擦る。痛みもなく抱き止め てくれたそれに、震える膝に力が入らなくなってきた赤城は完全に裸の上半身を預ける。 谷間の汗を舐め取られ。 尖端を口内で転がされ。 そして再びの接吻に朦朧としつつも、指先で首先や胸元の感じる処を幾重にもなぞられ。 その度に絶頂に達するのではとさえ思われる快楽が赤城の娘体を震わせ、雌声を上げさせた。 やがて淫らな熱を帯びてきた陰間の感覚が切なく、赤城は下帯のじっとりとした熱い湿りを感じながら、気づく と無意識に自らの大腿を何度も擦り併せていた。 「感じてるね。本当、もう何度も抱いたはずなのに――今日は特別、君と君の身体が、愛しくて堪らない」 「はい――はい、わたし――も、きょ、今日は、もっと――ん、あっ…」 提督の指先が、手慣れた動きで赤城の袴を解く。 さらさらとそれを地に落とすと、布地の少ない純白の薄絹による下帯をも綻び、解き落とす。 赤城の、微かな茂みに飾られた女陰が、外気に露になった。 「あっ…」 乳房への愛撫に熟れ切った赤城の肉体は、直接触れられてもいない秘裂を欲望に熱くたぎらせ、肉感的な陰唇を 物欲し気にひくつかせていた。 「み…見ないで下さい…恥ずかしいです…」 「全部見ると言った。大丈夫。綺麗だよ、赤城」 しゃがみこんだ提督の右手が、女陰を更に開かせるように赤城の白く柔らかな左腿を軽く持ち上げる。 「は…はい…赤城は、提督に愛して戴きたく、こんなにも…はしたなく…」 慣れぬ羞恥と、それがもたらす快楽に震える赤城の多汗と多情の雫が、白い健康的な太股を伝い落ちる。 男の視線が堪らないのか、充血した肉襞がひくりと動くたび次々と新な雫を溢れさせる情景は、女の相手に慣れ ているはずの提督の劣情をも著しく刺激した。 提督は華に誘われる獣のように淫らな性器の中心、真珠のような薄紅色の赤城の陰核に近付き――遠慮無く蜜を 味わうべく、秘肉に舌を這わせた。 「――――-っ!」 電流のような極上の快楽に激しく赤城が叫び、悶える。しかしその身は逃げる事はせず、更に快楽を求めるかの ように、自らの秘所を愛する男に押し付ける。 幾度も啄み。 容赦無く舐め上げ。 音を立てて吸い。 髪を乱して指を噛み、思わず提督の頭を鷲掴みにして小刻みに震え始めた赤城が気を遣るかと思われた寸前―― 提督は、舌での愛撫を止めた。 「赤城。…抱かせて貰うよ。僕ももう、我慢ならない。今日の君は、愛し過ぎる」 「はい。私も、なんだか嬉しすぎて、気持ち良すぎて、おかしくなりそう、です…」 もっと、乱れさせて下さい。 赤城はそう言いながら桜の幹を抱くように自ら後背を向けると、両脚を建たせたまま肉付きの良い臀と熱い秘所 とを愛する男に差し出した。 期待に息を荒げ、汗の雫を背の窪みに、揺れる両乳の先に滴らせ、軽く開いた内股をも淫らに光らせたその姿は 堪らなく扇情的で。 提督は劣情に完全に飲み込まれ、言葉を掛けることも忘れて取り出した自らの屹立したそれを、赤城の柔らかな 女陰にあわせ―― 一気に飲み込ませ、突き入れた。 互いの呻きが、薄紅の森に染み入ってゆく。 めくるめく夢のような、悦楽と、至福の時。 突き入れ、引き出し、その度に接合部から伝わる熱く滑る感覚が、脳天から脚先までもを、幾度も幾度も、甘く 痺れさせ。 子宮の口を先端に突かれ、恐ろしいほどの快楽に赤城が悶えると。 膣肉にきつく締め付けられ、全身で吐精を要求された提督が呻く。 幹を揺らされた桜の木から、花びらが幾重にも赤城の乱れ姿を飾った。 叫ぶように互いの名を呼び、愛を伝え合う。 更なる快楽と頂点を求め、本能のままに腰が、脚が、誘い犯すため妖しく揺れる。 ――やがて。 絶頂の嬌声が夜桜の杜に高く高く響き、尾を引いて消えていった。 (五) 翌朝。 何らの奇異もない、至っていつも通りの鎮守府の朝。調理場の匂いが、一日の始まりを告げていた。 「あ、いたいた。加賀さーん」 鎮守府食事処の長脚台の隅、他の艦娘から若干の距離を置いての朝食中に背後からいきなり抱きつかれた結果、 加賀は左手に持った白飯盛りの茶碗に不可抗力で思い切り顔を突っ込むこととなった。 「…赤城さん。今朝は随分と元気な様子ね」 赤城とは対照的に感情表現の苦手なはずの彼女は茶碗から憮然とした表情を持ち上げ、非難を込めて彼女を軽く 睨みつける――が、赤城はそれを至近距離で平然と受け止め、隣いい?などと聞いてくる。 「どうぞ」 「ありがと。間宮さん、いつもの大盛りね~」 赤城の軽やかな声が、食事処に響き渡る。以前と全く同じ、気軽さと優しさの奥に凛とした強さを感じる、加賀 の好きだった彼女の声。 「どうやら完全復活したみたいね」 「うん。心配かけてごめんね、もう大丈夫」 心配なんかしていないわ、と右隣りの椅子に着席した赤城のほうも見ず、抑揚のない地声で加賀は続ける。 「二航戦や五航戦の娘の前で、無様な姿は見せないで欲しい。それだけよ」 済ました顔で味噌汁など啜る。何故だろう、今日のは久々にとても美味しい。 「ええ。私たちは栄誉ある一航戦だものね。提督とは、ちょっと恥ずかしいことになっちゃっていたけれど…」 「関係を精算する気になったのなら、手伝うから言って頂戴」 「いいえ。私が元気になれたのは結局、提督のお陰なの。提督ともっとずっと一緒にいたい。今は心の底から、 本気でそう思ってる」 折角、気を効かせて小声で訊いたというのに。食堂にいた何人かの好奇の視線を瞬時に集めたことを本人以上に 感じつつ、加賀は思わず溜め息をつく。 「あの男は天性の浮気性よ。にも関わらず金剛さんに雷さんにと好敵手も多いわ」 「知ってる。――諦めさせたい?加賀さんは」 私の答は変わらない、と加賀は言った。 「貴女の選んだ航路を援護するわ。出来ることがあったら何でも言って頂戴」 かがさーん、と戯けて感極まった風に再び抱きついてきた親友を今度は右手で的確に阻止しつつ、加賀は僅かに ――本当に微かな――安堵と満足の笑みを浮かべていた。 (結) 幾許かの薄紅の片を乗せた晴天の春風が、爽やかに頬を撫でる。 折しも前庭に植樹された見事な数本の桜が、今にも見頃を迎えようとしていた。 蒼穹の柔らかな日差しが、木々と舗装道路と自分とを照らしている。 春の朝、大好きな人を迎え待つ時間ほどに、心を浮き立たせるものがあるだろうか。 やがて黒塗りの高級車が、正門から鎮守府正面玄関へと音もなく滑り込んできて――後部席から降車した提督を 秘書艦である赤城は笑顔で迎えた。 「戻ったよ。――桜は平気になったようだね、赤城」 「お帰りなさい。――はい、お陰様で」 互いの顔に何かを確かめるかのように、僅かな距離で立ち尽くして見つめ合う二人。 憧憬を伝達し在った記憶、そして想いを交わした記憶の幸せな共有は、そこに疑い様は無かった。 「これからも宜しく。頼りにしてるよ、赤城」 「はい、提督。全て私にお任せくださいませ」 交す微笑に情愛を伝えあうは、言下の囁き。 廻る新たな時代を祝福するは、桜花の寿ぎ。 (完) これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/301.html
597 :6-632:2014/02/18(火) 16 55 17.34 ID wenPwa4b 7-462の続き響視点。 7-462にて提督が帰国した後の場面以降。本当に気分を害する描写を出します。 なお、表現としては資料を基に記載しておりますが、一部事実とは異なる部分もございます トラウマやPDST(心的外傷後ストレス障害)をお持ちの方は、病状を悪化させる恐れがあります。 また、その他のメンタル系の疾患を患っておられる方も、病状を悪化される可能性がありますので、 ご注意をお願いします。 一応リョナに分類されちゃうのか?これ。良くわからないけど。 軽めの適応障害ぐらいなら、多分大丈夫。だって書いてる奴が復職して1カ月以内に書いてるから ********************************************************************************* 今度、このロシアのソチ地区でスポーツの祭典が行われるらしい。 私は“彼”に会うためにあらゆる手段を講じ、ロシアへ誘致した。 もちろん“あらゆる手段”には、性的なものも含まれ、“彼”に会えない寂しさを紛らわしたいという 欲求もあり、好きでもない指揮官に抱かれたりもした。 「司令官、こんなところまでよく来てくれたね」 長い間会っていなかった彼。でも全然変わっていない。 やっぱり大好き。1日だって忘れたことはなかったさ。 私は、長旅で疲れたであろう彼を宿泊施設へ連れて行き、部屋に通した後シェフに無理を言って 厨房を借りた。 いつも寒い日に彼に出していた。ボルシチを作るために。 「寒かっただろう?私が作ったボルシチだ。飲んでほしい」 彼に、私が作ったボルシチを手渡した。 長い期間彼にボルシチを作っていなかったから、味が心配だった。 「おいしいかい?」 心配だったがゆえに、聞かなくていいことを聞いてしまった気がする 「もちろん。世界一美味しいよ。響」 安心した。それに“ヴェールヌイ”になった今でも、昔の。ううん。彼にそう呼んでほしい響の名前で私を呼んでくれた 「スパスィーバ」 彼は久しぶりに頭を撫でてくれた。 長い長い間待っていたこの瞬間。 あの日。彼から私のロシア譲渡の話を聞かされ、私は頭が真っ白になった。 彼は私に抱きつきながら 「ごめん。何で響なんだよ。大好きなのに。愛してるのに、お前を守れなくてごめん」 そういって大粒の涙を流していた。 私も泣きたかった。泣いてあなたと離れたくない。ずっとここにいたいと駄々をこねたかった でも、そんなことで彼を困らせたくは無かった 寂しさを押し殺しわざと凛とした表情を作り 「そうかい。で、日本にはいつ、司令官の元にはいつ帰れるのかい?」 相当と彼はごめん、ごめんと繰り返し、その度に私をきつく抱きしめて涙をながしていた つまり、日本には。大好きな彼の元には二度と帰ることができないと私は確信した。 その夜。私は彼と交わり、彼の事を心と体に刻み込んだ 私がロシアに着任し、ヴェールヌイの名と共に新しい制服が支給されてから毎月彼に手紙を出した 何だか思い出が走馬灯のように走った瞬間。大事なことを思い出した 「司令官、今日は夜の会場警備があるから、これで・・・・」 彼を呼ぶた為に私がとった行動。それは今の指揮官に抱かれることだけじゃなく どんな時間であっても、彼に逢えたら会場の警備をする。と言うものだった。 こんな寒い夜。嫌がらせのような時間を指定されてしまっても、拒否はできなかった。 私は、会場の警備に勤しんだ。中で歓声が沸き起こる。どうやらどこかの国の選手が 世界最高峰のメダルを獲得した瞬間だったようだ。 そんな時、突然指揮官がやってきた。 指揮官は小声で 「そこの茂みに行くぞ」 と言い私を茂みに連れて行った。 突然指揮官が私の乳首をつねってきた。数々の行為で一番の性感帯となっていた乳首を弄られ甘い声が出てしまう その声を合図に指揮官は私の服を脱がせると、乳首にむしゃぶりついて来た。 舌が乳首に当たるたびに体中に電撃が走り。体が熱くなってゆく。 指揮官の出が私の性器をまさぐる。クリトリスを刺激され、膣に指を入れられ動かされる 「寒くはないのか?」 イヤらしい笑顔を向け指揮官が聞いてくる。 私は、“彼がいなくて寂しい”と指揮官に訴えたところ“こう言えば寂しくなくなるよ”と教え込まれ 抱かれるたびに言っていた、いや、言わされていた“いつものセリフ”を口に出す 「ああ、同志がこうして私を温めてくれている。私は幸せだ」 それを聞くと指揮官の指は私の膣内の一番敏感な部分を攻めてゆく 気持ちよさには勝てず、甘い声が幾度となく漏れ、自ら腰を振ってしまう 突然、指揮官はニヤっとした卑猥な笑みを浮かべてなおも聞いてきた 「あのヤポンスキーにしてもらうよりもか?」 私は一瞬今までの体の熱さ、疼きを忘れるほどに冷静になってしまった 彼に、司令官にしてもらった方が何十倍。何百倍気持ちよく、幸せな時間を享受できた。 本心はそうだった。『お前にされているより、圧倒的に幸せだ』そう言おうとするも 指揮官が言ってきた意図や背景にある感情を察知し、教科書通りの回答をする 「あぁ、同志にされていた方が幸せだ」 言ってしまった。言わされてしまった感もあるが言いたくないセリフだった。 これを言ってしまう、彼の居ない寂しさを紛らわすというよりも、その寂しさを上書きするように 指揮官からの快感を刷り込まれてゆく。たとえそれが本心ではなかったとしても 彼への思いを否定させ、自己嫌悪に陥れ。そこで快感を与える。 立派な洗脳ではないのか? そう、ぼんやり考えながら指揮官のペニスを口に含んでいると、突然のどの奥までペニスを突っ込んできた じゅるっ、じゅるっ 突然の出来事に抵抗できず、喉を守るかのように唾液があふれる。 その唾液がペニスに絡みつきいやらしい音を出す。 苦しいがなおも指揮官はペニスを突き入れてくる。 これが愛のあるフェラチオ、ディープスロートだと言うのか?こんな無理やり そのまま指揮官が体制を変えると、私のクリトリスや膣口を舐めてきた こんなに嫌々でも体は快楽を覚えており、私に甘い声を出させる。 言いたくもないのに、ほしくもないのに体は目の前の男のペニスを欲し、声を出させる 「早く欲しい・・・・。同志のおちんちん。早く入れて」 「そうか、そうか。よしヴェールヌイ。挿入してやる」 なおも、指揮官はイヤミな笑みを浮かべて私に問いかける 「何なら、ヴェールヌイが呼んだヤポンスキーをここに呼び出して、見せつけてやろうか?」 そんなの絶対にいや。強く拒否をしたいが、酷いことをされたくないのであえてやんわりと拒む 「さすがに、それは恥ずかしい」 ニヤニヤした目の前の男のペニスが私の中に入ってくる。 体内が熱く、そしてその形がはっきりとわかる。 腰が振られ、子宮口にペニスがコツコツあたると全身に快感が駆け巡る 「あぁ・・・幸せだ」 時折口からもれる言葉、もう私はしっかりと洗脳されてしまっているのではないか? そのセリフを聞き、目の前の男は勝ち誇ったかのように私の名前を叫ぶ 「ヴェールヌイ!ヴェールヌイ!」 どんどん腰の速度が速くなり、子宮口に幾度となくペニスが当たり私に快感をもたらしてくる 「ヴェールヌイ!このままイクぞ!」 指揮官のペニスがもう限界と言わんばかりに私の中で大きくなり、腰の動きがさらに早くなる 「え、そ・・・それは」 私は、今日は危険な日。こんな日に避妊もされず、出されてしまったら・・・。 不安な表情が顔に出る。でもあからさまな拒否ができないのは、 心ではなく『体』がリスキーな快楽を求めているのか『女としての本能』が妊娠を望んでいるのか それとも洗脳のお蔭か ペニスが子宮口に当たる。なおもペニスはさらに奥へ入ろうとする。限界まで大きくなっていた男のペニスが 軽く痙攣する。 次の瞬間、男のペニスは大量の精液を吐出していた。危険日の子宮に精子をたたきつけるかのように 「あっ・・・。出てる、同志のが・・・・。中に・・・・」 息を整える間もなく声が出てしまった。望まない妊娠への恐怖からか声はかすかに震えていた 「幸せか?ヴェールヌイ」 卑猥な笑顔で聞いてくる指揮官。今日が危険日だと知っての計算ずくの行為だったのだろうか 私は、条件反射でうなづくだけだった 目の前の男はペニスを私から引き抜いた。 結合していた部分からは目の前の男の毒液があふれてくる。 それをまざまざと目にした私は、大好きな人以外の子供を身籠るかも知れない恐怖と 本当に心も体も犯されてしまった悔しさ。自分の置かれている『賠償艦』という立場を呪うきもちと 色々な気持ちが混ざり合い、せめぎ合い。体を震えさせる。涙もあふれてくる ガサッ 何か音がしたのできにな見てみたら、『大好きな彼』と目が合ってしまった どこから見られていたのだろうか、いやそんなことよりも 汚された、汚い自分を見られた方がショックだった。 それに、彼の元にいたときは繋がるときに、一つになるときに「危ない日だから」と告げると 「そうか、俺も響を悲しませたくないし、二人の赤ちゃんにはまだちょっと早いからな」 と必ずコンドームを付けてくれた。そんな優しい彼の子が欲しくて欲しくてたまらなかったのに こんな異国の地で配慮も、遠慮も、優しさの欠片もない『クズ』のような指揮官の 子供を身籠るかも知れない恐怖。そしてそんな自分を彼が受けいててくれるはずがないとの想いもあり 警備の時間。ただただ涙を流しているだけだった。 数日後ソチ地区でのスポーツの祭典は幕を閉じた。 私にとってそれは彼とまた逢えなくなるという符号にすぎなかった またあの寂しい気持ちとの戦い。憂鬱な日々の再開 彼が日本に帰る日、私は空港まで見送りに行った 「司令官。お疲れ様。暁や雷・電とか皆に私は大丈夫だと伝えて欲しい」 そう気丈にふるまった。 でも本心は、このままここにいて欲しい、いや今ここで私を誘拐して日本に連れて帰って どれだけ気丈にふるまっても気持ちが顔に出てしまっていたらしい 彼はいつもみたいに頭を撫でてくれた 「あぁ、約束するよ。必ずお前が元気だと伝えるさ“ヴェールヌイ”」 やっぱり、か やっぱりこんな汚い私は彼に拒絶されてしまった。もう“響”とさえ呼んでくれない 「え?あ・・・・。あぁ、司令官すまない。こんな事まで甘えてしまって」 彼に拒絶された絶望感からか、私は力なく答えてしまった。 拒絶されても大好きだという気持ちに変わりはなく、彼の乗った航空機が離陸し、点になるまで見送った これ以降私は彼に手紙を出さなくなった。何を書けば良いのかわからない、彼にこれ以上拒絶されたくなかったから それから数か月後 やはり妊娠していた。 その事実を指揮官に告げると突然、殴られた。 「ヴェールヌイ。何を勝手に妊娠してるのだ!!どうせあのヤポンスキーの子だろうさっさと堕ろせ」 私は何回も彼とは行為をしていない。いや、できないようにスケジュールを組んだのは同志ではないか、 同志としか性行為をしていないと何度も何度も説明してもその度に殴られた。 確かに大好きな彼の子ではない。 望んだ子ではない。 けれども日に日にお腹のなかで大きくなっていく命。私の子供。 嫌いになれるはずはなかった。むしろ今では彼に受けいてられなくてもいい。 私一人でもこの子を育てるという気持ちが強くなっていった。 できれば、彼の子じゃないけど、彼と一緒に暮らして、彼の子も身籠りたいという欲はあるのだが しかし、そんな私の気持ちもやはり『アイツ』に踏みにじられた 私は突然軍医に呼び出しを食らった。 この子の定期検診かとも思ったが様子が違う 寝台に横になり、軍医が膣に手を入れると何かを検査しだした。 チラと並んでいる器具を見てしまった 『ハサミ・ハンマー・ドリル・掃除機のような怪しい物体そして注射器』 軍医は指揮官に何かを告げる 指揮官は高らかに宣告した 「これより、同志ヴェールヌイの堕胎を開始する。軍医殿頼むぞ」 何も聞いていない。 罪もも無いこの子を何で殺すの? どうして、私の意志は? そんなことは完全に無視をされて淡々と準備が進んでゆく 「同志、いやだ。同志には迷惑をかけないから。産ませてくれないか?」 私は懇願した。しかし、やはり指揮官は私の事を殴ってきた 「お前は艦娘だ。そんな身では敵は倒せぬ。」 そう大声を張り上げた。 軍医が私に注射を打つ。どんどん下半身の感覚がなくなる。意識もまどろみはじめた。 軍医は私の膣にハサミを入れると、子宮口をこじ開ける お腹の中の子は意志を持っているように暴れる。ハサミから逃げようと必死に羊水の中でもがく 「お願い・・・。やめ・・・。」 私は混濁する意識の中必死にこの子を殺さないでと懇願する。 しかしそんなものは無意味だった。 ハサミが私のお腹の子を捉えると、真っ先に胴体と腕、足を分断する。 もう、私の子は動かなかった。ポロポロと涙が零れてくる。 軍医は容赦なく、ハサミで私の子だったモノを解体してゆく。 掃除機のような怪しい物体が膣内に挿入されると、赤黒い液体をすいだしてゆく。 ある程度それを吸い終えると、ドリルらしきものとハンマーらしきものが膣内に入ってきた 私のお腹の中に最後に残ったものを解体してゆく バキっ、ゴリゴリゴリ。 お腹の中から聞きたくもない音が聞こえる。 再び掃除機のような物体が残ったそれを吸い出す。 私の意識はここで途切れた。 その後私は原隊から除隊し、名前もデカブリストと名乗りロシアで着任したばかりの艦娘を教育する仕事に就いた この教導隊に着任した時、校長は私の経歴すべてを知っていて、つらい記憶を持つ「ヴェールヌイ」を 名乗らなくて済むようにしてくれた。 生徒達には私と同じ苦しみを味わってほしくなかったから私はわざと厳しく指導した。 「デカブリスト、次の訓練だが非常に危険なものだ。」 突然校長は私に告げる。 訓練の内容はこうだ。私を仮想敵艦として総攻撃をかける訓練。実弾は使わないが、負傷する危険性が高いと説明を受けた 「校長。少し甘えていいかい?」 私は、校長に少しだけ甘えた。 使うのは実弾にしてくれ。もしそれで私が沈んだら、彼にこの手紙を渡してくれるよう頼んだ。 「そうか、ヴェールヌイの時の苦しみを知っているから、俺は反対しないが、良いのか?生きていれば」 「ふっ。貴方ならわかってくれるはずだ。私は、もう響として彼の横に立つ資格は無い。だから、せめて」 彼は目を細めて呟いだ 「チンジュフに居る、デカブリストがヒビキと名乗っていた時の士官で良いのだな。検閲はさせてもらうが」 私はその通りと答えた 「もし、デカブリストが良ければだが、何か君が身に着けていた物も贈ると良い。ニホンにはカタミという風習があると聞く」 私は大好きな彼の部下だった時代の。第六駆逐隊時代の服を一緒に託した。 「ロシアの士官を代表して、今までの行いを謝罪し、確実にチンジュフにこれを届ける」 そう私に最敬礼をしてきた。 「すまない、ロシアでは本当に世話になったね。響もヴェールヌイも。今の私も、全部、私だ」 それだけ言って訓練に出撃した。 新人が飛ばした偵察機が飛んでくる。 私はすかさず対空戦を展開。あっさり撃ち落とす 砲撃戦。私はよけはしなかったが次々と弾はそれてゆく。 生徒に、後輩に激を飛ばす 「そんな撃ち方じゃ、守りたいものなんて絶対に守れない。もっと良く狙うんだ!」 そう、弱ければ何も守れない。大好きな人との時間も、自分の気持ちも 軽空母による航空戦力。この編隊、龍驤のそれと同等かそれ以上か。 艦載機の狙いも悪くはない。しかし、まだ爪が甘い 「空母は艦載機の指揮もしっかりしないと。今のままではだめだ!」 会えて憎まれ役を買う。 彼女たちが私のように成らないことを切に願いながら 雷撃戦 優秀な新人の放った魚雷が直撃コース。 私は逃げも反撃もせず。その魚雷を全身で受け止めた。 訓練は終わった。教え子たちが駆け寄ってくる 「教官!デカブリスト教官!!」 彼女たちの声がだんだん遠くなる。 私は今までの事を思い出しながら、たった一言 「すまない、司令官」 と口にして、冷たい海の中に身を預けた。
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/43.html
瑞鶴ちゃんインカミング! 第0話 左の山から書類を取ってページをめくる。大事なところはメモを取り、確認のサインをしてから右の山に乗せる。 左の山から書類を取って、以下同文。 それが済んだら左の山から書類を取って、以下同文。 見てるぶんには単調なことの繰り返しでも、提督である俺のデスクに届く書類に、おろそかにしていいものは一つもない。 この鎮守府にある参謀、軍医、主計、造船、兵器、建築の主な6つの部署からの情報はそのまま、いま行われている海の覇権を賭けた戦争のゆくえだけじゃなく、 深海軍と呼ばれる謎の生命体と戦う主戦力である、艦娘たちの命も左右する。 俺がいま読んでいる造船部と兵器部からの技術報告書は、きょう読んだ中ではとくにいい情報だった。 内容は、二人の艦娘に試験的に『改良型本式タービン』と『強化型缶本式缶』を併設する改装は、艦娘それぞれに搭載できる兵器の数が許すかぎり積極的に勧めるとよい、とのことだった。 試験に参加した島風と金剛の2人は弾幕回避訓練で驚くような機動性を見せ、とくに島風は敵役の重巡艦娘6人が本気で速射する模擬弾を髪をなびかせてスピードスケートのようにかわし、 金剛も高速戦艦と言うだけのことはあって、かなり熟練した駆逐艦娘なみの動きを見せたらしい。 (よし、これは覚えとこう。タービンと釜か。待てよ、装備数を制限するなら載せる兵器は火力と質を向上させる方向で・・・・・・) そんなことを手帳にすばやく書き込んでいる俺の真正面から、わたしは不満ですよというトゲだらけの声がした。 「ねーえー、提督さんってばー」 書く手を止めてその方向を見れば、机のへりに組んだ両腕とあごを乗せ、なんだか怒ったような目つきをした女の子がいた。 淡い鉄灰色の髪を白いリボンでまとめ、薄茶色の大きめな瞳がいかにも不満ですよ、という風情を見せるその子に向かって、俺は答える。 「なんだ、瑞鶴」 「もう、やっと気づいた。なんか瑞鶴、ちょっと退屈なんだけど」 「茶なら、もういいぞ。お前がヤカンでたくさん淹れてくれたしな」 俺の足もとには、麦茶入りのヤカンが置いてある。仕事始めに瑞鶴が「こんだけあれば、午後までもつでしょ?」と言ってこしらえたものだ。 この娘は要領がいい。ふだん茶のうまいまずいを問題にしない俺にとっては、結局ヤカンに水でも茶でも、何かノドを潤すものが入っていれば十分なのだ。 「お茶の話じゃないよ。あ、ねえ提督さん。お茶菓子でひと休みする? 間宮さんのおいしいヨウカンが」 「まだ9時過ぎだ。こんな朝から甘いものは食えん」 「じゃあ、朝ご飯は? お茶漬けとかなら秘書艦室のキッチンで作るよ? 今日はお米がじょうずに炊けたし」 「昼飯までいらん。自宅を出るとき食ってきた」 こう答えながら書き込みを終えた俺が手帳をぱたりと閉じるタイミングで、最高潮のふくれっ面になっていた瑞鶴が小爆発を起こした。 「んっっっも――――ッ! あたし秘書艦なのにぜんぜんお仕事ないじゃない!! ふてくされちゃうぞ!!!」 「退屈のなにが悪い。比叡を見習え。あいつはたいがいそこのソファで寝ているぞ」 「比叡さんはそうでも、あたしは何かしたいの。何か言いつけてよ」 (要するに元気いっぱいという事か。なるほど) こういう艦娘はとにかくいろいろこなして俺の負担を省こうとしてくれるが、一週間でローテーションする秘書艦の仕事に休養の側面があるのに気づけない娘が多い。 「わかった。それならこの書類を、それぞれの部署へ返しに行ってくれ。この3つは造船、この2つは主計、この4つは兵器。これは軍医と建築だ」 「それだけだとすぐ終わっちゃうよ」 「俺がゆうべ家で目を通した分がある。いまから分けるから、間違えずに持って行け」 と言って、俺が机に置いた風呂敷包みのどっさりした重みを見た瑞鶴が(うっ)という顔をした。 「この5つは参謀部。表紙に赤字でトクヒと書いてある分は参謀長か、いなければ次官に渡す。赤字がない2冊は参謀部出向の大淀に渡せ。この2つは主計局長だ。 さっきの2つといっしょに『裁可済み』のザルに放り込んどけばいい。それから、各部署にある『執務室行き』のザルに入ってる書類を忘れずに持ってこい」 書類と俺の注文の多さに最初はたじろいだ風でも、持ち前の要領の良さと負けん気が顔を出すのか、さっきより生き生きと書類を分けていく瑞鶴。 (これは確かに、ヒマそうにしているよりも動いていたほうがいいタイプらしいな) そう思う俺に向かってカバンと風呂敷包みを下げた瑞鶴が言った。 「用意できたよ、提督さん。まだ何かある?」 「んー。あると言えばあるな。正午までには戻ってこい。飯を食ったら、俺と造船部に同行だ」 「造船部? あ、そういえばドックで新しい船、作ってたよね。その子のこと?」 「造船妖精の使いが今朝、俺の家に来てな。建造時間が予定を大幅に超えてる。最初は長門級かと思ったらしいが、50時間を超えてもまだ仕上がらないそうだ」 「えっ。それって・・・・・・」 「ああ。お前の姉妹艦かもしれん。だから見せてやろうと思ってな」 最短18時間から最長60時間。艦娘の竣工にはこれだけの時間がかかる。今までこの鎮守府で60時間の建造のすえに完成したのはここにいる瑞鶴しかおらず、 かと言って赤城や加賀、蒼龍や飛龍と同じ時間をかけても造れない空母と言えば、もはや一隻しかない。 「ほんとに・・・・・・翔鶴ねえが来てくれるのかな、ねえ。来てくれるよね提督さん?」 「可能性は高いそうだ。俺にはよくわからんが、姉妹艦ってのは呼び合うらしいからな」 「わかった。うー、すっごい楽しみ! ほんとは今すぐ見に行きたいけど、提督さんの言いつけはちゃんと守るね。瑞鶴、行ってきます!」 それだけ言って元気よく執務室を飛び出してゆく瑞鶴。 窓を開けて、ちょっと短すぎる気がしないでもないスカートのすそとツインテールを揺らしながら鎮守府の建物から走り出していく後ろ姿を見送った俺。 「さて、昼までもうひとがんばり、するかな」 また書類をめくり始める前にひとつ思いついた俺は、電話を取って烹炊部門に回線をつなぐよう頼んだ。今夜はたぶん翔鶴型空母の加入祝いになる。鳳翔さんに頼んで、ちょっとは豪勢な食事を出そう。 新しい艦娘がやってくると、なんだかんだ理由を付けて食事会を企む俺みたいな提督がいるおかげで主計部から文句も言われるが、艦娘たちの福利厚生と思えば安いもんだ。 それが終わったら、昼飯のために腹を減らしておこう。瑞鶴のやつ、米がじょうずに炊けたと言ってたしな。 終
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/315.html
18 :名無しさん@ピンキー:2014/02/26(水) 02 47 15.05 ID PbqnEQvx 前スレで瑞鳳陵辱書いたら反動で幸せにしてあげたくなった。 反省はしていないがあんまりエロくないので後悔はしている。 19 :18:2014/02/26(水) 02 49 05.45 ID PbqnEQvx 既に日は暮れていたが軍令部に呼び出された提督はまだ戻ってこない。 執務室には瑞鳳が一人残っていた。 (とりあえず、何か美味しいものでも出してあげて、お酒もあったほうが良いよね) 帰りが遅くなれば、恐らくへとへとになって戻ってくるであろう提督をどう労うか考えていた瑞鳳だったが、 何にしても散らかっている執務室の片づけなければくつろげるものもくつろげないという結論に至った。 「物がないのに散らかすとかある意味天才ね提督……」 とは言え天性の整頓下手なここの提督である。 少ない書類や備品が、数の不足を補うように最大限自分の存在を主張しているのを片付け始めてから数分後、 見慣れないノートを発見した瑞鳳は何の気なしにその中を覗 ○月×日 今日は建造を行う。 入手したレシピであれば高確率で長門を建造することが可能の筈だ。 既にいる陸奥と合わせて長門型が揃えば、大幅な戦力増大につながるだろう。 ○月△日 数日前と同じレシピで建造を行う。 前回は陸奥が増える結果となったが、同じ長門型が出てきたということは方向性としてはあっている筈だ。 今度こそ長門が建造できるだろう。 建造時間も5 00 00だ。 ×月□日 また長門の建造を行う。 二度あることは三度あるというが、三度目の正直ともいう。 今回ばかりは後者であることを祈らずにはいられない。 (何ページかちぎられている) 日付なし ど う せ み ん な 陸 奥 に な る 「どうしてこんなこと書いた!言え!」 思わず日記に突っ込む瑞鳳。 (提督、最近建造しなくなったと思ったら……) わざとではないとはいえ日記を盗み見てしまったという罪悪感を誤魔化すようにそのノートをブックスタンドに入れようとした時だった。 偶然、一冊だけカバーがかけられた本が置いてあるのが見えた。 「提督はブックカバー使わない派だと思ってたけど…」 なんとなく気になるが、同時に見てはいけない気がする。 (人のものを勝手に盗み見るのはいけないよね……でも気になる、なんか妙に気になる。 いやいや、親しき仲にも礼儀ありだし……でも、気になる) 暫しの葛藤の末、瑞鳳は机を離れて窓を開ける。 「さーせっかくだからまどをあけてかんきしよー(棒)」 無風だが気にしない。 「うーんおさまりきらないからいっさつだしたほうがいいかな。おおこのほんがちょうどよさそうだ(激棒)」 ブックスタンドにはまだ若干の余裕がある。 「わーかぜでぺーじがー(超弩級の棒)」 吹き荒れる無風によりページが広げられる。 そこにあったのは、グレープフルーツ大の豊満な胸。 「えっ…」 もう一ページめくると、グレープフルーツの間にモザイク処理された縦長の何か。 蠱惑的な視線を送るグレープフルーツの持ち主。 「なっ……へ、変態!破廉恥!最低!」 思わずそう叫んで本を閉じると、ブックスタンドに戻して窓を閉める。 (見なきゃよかった…) 深いため息を一つ。 (提督大きいのが好きなんだ……) 正直に白状すれば、本を見たときに感じていたのは、こんなものを置いていた提督への怒りや内容の破廉恥さに対する恥ずかしさより、豊満な胸への嫉妬や悔しさの方が大きかった。 自分が手に入れられないものを、自分の好きな相手が望んでいる。 そして、望みのものを持っている者はすぐ近くにいる。 高雄型や妙高型、多くの戦艦、正規空母等挙げればきりがないこれらに対して、自分のそれがなんと貧弱か。 (私もやらなきゃ……あれを手に入れなきゃ) 持たざる者が持てる者に対抗するには、持てる者になるより他にない。 瑞鳳は自分を奮い立たせるように立ち上がり、かつて龍驤に見せてもらった『72でもできる!簡単バストアップ体操』とやらをやってみることにした。 龍驤おすすめという説得力があるのかないのかわからない代物だが、少しの可能性に賭けるしかなかった。 大胸筋に負荷をかけたり、女性ホルモンに影響するらしいツボを刺激したりしてから最後に胸のマッサージを行う。 誰もいないとはいえ流石にここで脱ぐわけにもいかず、迷彩の胸当てだけ外して服の上からマッサージを行うが、徐々に瑞鳳に変化が見え始めた。 (なんか…変な気分ね) 切ないような感覚に襲われるが、手を止めることができない。 (んっ、くぅ……これが、マッサージの効果なの…かな…) いつの間にか息が荒くなり、頬が紅潮している。 「あっ…。んっ…」 規定回数は終わらせたはずだが、瑞鳳は一向に手を止めない。 それどころか、よりマッサージを行う動きがより大きく強くなってきている。 (ダメ……気持ちいい。気持ちよくって止まらないよぉ…) 思わずその場にへたり込み両手でしっかりと胸を掴みながら、その手の動きに合わせて嬌声が漏れる。 瑞鳳自身、これがもうマッサージではなく別の行為になっていることはわかっていたが、 わかっているのとそれをやめるのは別だ。 「ひゃ!んっ、あっ!」 (ダメ、こんな所でこんなことしちゃダメなのにっ…!) 頭ではそう理解していても体はいう事を聞かない。 そしてついに興奮が最高潮に達した。 「うっ、あっ……はぁ…」 それまでとは打って変わって脱力感が全身を包み、へたり込んだまま尻に根が張ったかのように動けなくなった。 (今度からは、部屋で寝る前にやろう) 天井のシミを見ながらそんなことを考えていた時 「ただいま、悪いな遅くなって」 「ふひゃあ!!!」 提督が帰ってきた。 「何やってんだ?」 自分の執務室に戻ったら瑞鳳が胸当てを外して自分の胸を持ったまま驚いて飛び上がっている。 この状況に対する当然の疑問が瑞鳳に投げかけられる。 しかし混乱している今の瑞鳳にとって「何をやっている」の“何”がどれをさしていて どう応答すれば怪しまれないかなどと考える余裕などある訳もない。 「え、いや、あの…これはその、違くてその……そういうのではなくて…ただのバストアップ…っ!!…いやあの…えーと……」 「バストアップ?」 「そ、そう!……いや違います。違わないですけど、違うというか…」 その時、提督の目が瑞鳳の後ろ、自分の机に行く。 「なっ!?」 思わず絶句する提督。 “あれ”がブックスタンドに鎮座しているということは普段の定位置である鍵のかかる引出しに入れ忘れていたということで、 この片付いた部屋から察するに瑞鳳が掃除をしてくれて、バストアップというのは― 「見たのか?」 この問いに瑞鳳は覚悟を決め、小さく頷く。 「提督は大きいのが好きだと思って…」 提督も覚悟を決める。 「その、申し訳ない。出来心というか、いや、気が弛んでいる証拠だな。申し訳ない」 頭を下げるしかない。 「その上お前を傷つけてしまったな……本当にすまない」 「いや、私が勝手に見て勝手にバストアップ体操しただけだから…私小さいし…」 消え入りそうな声でそう言う瑞鳳。 そこで気持ちよくなってましたとは流石に言えない。 「……一つだけ、弁解させてくれないか」 何も言わない瑞鳳。 「確かに俺は大きい方が好きだ」 俯いていた瑞鳳がビクンと震える。 「だが、お前が小さいのであれば今日から貧乳好きだ」 「えっ?」 ぱっと瑞鳳は顔を上げる。 反対に提督は伏し目がちになる。 「俺は乳の大小より、お前の方が好きだ」 言い切ると同時に二人とも顔が真っ赤になる。 「な、な、何言って」 「本気だよ俺は」 瑞鳳は何も言えなかった。 ただ提督の両腕に抱きしめられていた。 「「いただきます」」 それから数日後、二人は今まで通り提督とその秘書艦としての生活を送っていた ―表向きは。 「はい、提督」 「おお、ありがとう」 いつもの甘口の卵焼きではなく、塩味のきいた卵焼き。 これは瑞鳳からの合図。 「味付け変えたんだな」 「えへへ、たまにはね♪」 これが提督の合図。 これで夜の予定は決まった。 「「ごちそうさま」」 二人同時に食事を終え、時計を見ると丁度一三〇〇になるところだった。 「よし、今日は大鳳建造するぞ」 「大型建造?大丈夫なの?」 「ああ、巨人、大鵬、卵焼きというぐらいだからな。お前の卵焼きがあれば楽勝だ」 「大鳳の字が違うでしょ」 冗談を言ってはいるが、勿論実際には連日二人でレシピを研究してきているし、当然そのレシピを使用する。 「これが初の共同作業だな」 「……馬鹿」 まんざらでもなさそうに瑞鳳は笑った。 この後、この艦隊は五人目の陸奥を迎えることとなるが、それはまた別のお話。 +後書き 26 :18:2014/02/26(水) 03 07 46.65 ID PbqnEQvx 以上スレ汚し失礼しました。 鳳翔さん=正妻 ずほちゃん=新妻 もち異論は認める
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/670.html
783 名前:名無しの紳士提督[] 投稿日:2015/05/01(金) 20 18 47 ID 2OItt8C6 [1/5] 長波ちゃんにあれこれするSS投下 挿入なしでストーリーもないエロです 784 名前:名無しの紳士提督[sage] 投稿日:2015/05/01(金) 20 19 51 ID 2OItt8C6 [2/5] 期間限定海域での戦闘で情けないことに一人大破したあたしは、妖精さんに艤装を預け、呼ばれていた執務室へ向かった。 「入るぜ、提督…」 提督はああ、と短く返事をして、海域突破の指令や、各地から集めた情報を見入っている。 秘書艦はおらず、あたしと提督の2人だった。寡黙で厳格な提督があたしに気を使って席を外させているのか、そんな気遣いされる方が情けないもんだがーーとはいえ、今回の大破は艦隊であたし一人連撃だったのだ。そのうえ、疲労もついていた。提督の判断にだって、無理があったと思うのだ。 来るたびに靴で上がるのに少し躊躇う絨毯を踏みつけ、あたしからの謝罪でも待っているのか、黙ったままの提督を睨みつける。 「提督!意見具申!あたしもそりゃあ被弾はしたけど、もうちょっと待ってもらえば、あたしだって注意が鈍ることなかったと思うぞ!?それに最深部まで保ったんだし、海域突破もできたしーー」 書類から顔を上げ、喚くあたしをぽかんと見る提督は、ばさ、と書類を置き、驚いたように目を丸くしながら腰を上げた。 「長波、貴様、何か勘違いしてるぞ!」 「へっ?」 提督は一枚の書類を机の上に起き、手招きをした。向かい側から机の上に体を乗り出すと、提督は笑って、こっちに回ってきなさい、と膝を叩く。膝の上に座れってんじゃないだろうなあ?あたしはそんなにガキじゃないぞ。 机を回り込むと提督が書類を指差し、にっこりと笑った。 「改造できる練度に達したから呼んだんだ。他の駆逐艦より時間がかかったが、要求される練度が少し高いからだな。仕様があるまい」 書類にはあたしの現在の能力と改造後のステータスや上昇値、改造によって作れる装備の詳細なんかがずらっと並んでいる。「じゃ、なんで改装室じゃなくてここなんだよ?」「夕雲たちからは何も聞いていないのか?」 「いや?今日は会ってないな、そういや」提督は少し困ったようにため息をついた。「なら、しょうがないな。一応、皆に改造のタイミングで通過儀礼を受けてもらうんだ。悪いことや厳しいことじゃない。ストレス発散の、まあ、ひとつの手段だと思ってくれればいい。…被弾したくらいで、怒鳴ったりはしない。よくあることだ、直せるしな」 「あ、そ…」 提督を悪く思ったことを少し恥じる。そういや提督が怒っているところなんて見たこともない。資材消費に顔を青くしてるところはよく見るが…。 「では、長波、いいかな。といっても、お前がすることは特にないんだが…」 ぐい、と体を引き寄せられ、提督の膝の上におさまる。驚いて抵抗すると、がっちりと腰を押さえつけられ、なんだ、大人しくしてくれ、と唸るような声が聞こえた。 「な、なんだよ!急に!」 「なんだって、さっき言ったじゃないか」 「なにすんだよ!あっあたし、服もボロボロのまんまだし、そんなベタベタすると汚れるぞ!」 提督はあたしの髪を耳にかけ、 「構わないぞ、着替えればいいんだからな。貴様も改装すれば制服も直せるんだし」 と言った。自分の顔のすぐ後ろに提督の顔がある。肩や背中には、提督の胸や腹の感触を感じるし、腰にまわされた腕は自分の腕とは全く違う。こんなに近くで提督と接したことなんて初めてだった。 「何すんだよ…」 「悪いようにはしない。いや、優しくするとも」 「だ、だから何を!」 顔が熱くなるのを感じる。具体的にどうということは知らないが、なにか凄く、恥ずかしいことなんじゃないかと思う。夕雲の提督に対する振る舞いを見ているだけで居心地の悪いもの感じるあたしだ、こんなベタベタ触られるのに、違和感を感じないはずがない。提督は声を上げて笑った。あたしの肩に額を乗せ、なおもくっくっと笑う。 「いや、言葉で説明するのは少し難しい。難しいというか、長波は嫌がるかもしれないな。改造されている艦娘は皆経験していることではあるんだけど。ま、だいたい想像通りだと思うぞ。」 背中の髪を横に分けて、首元にキスをされる。ぞわ、と首の後ろから腰まで変な感じがして、なんと言えばいいのかわからず押し黙ってしまう。 「緊張しなくてもいい。」 もう一度キス。しながら、破れたシャツから手が入ってくる。 「駆逐艦なのに、長波の胸はしっとりしてて、こんなに柔らかい」 手のひらはざらざらしてて、ふわふわと胸を触ってくる。あたしはもう混乱してしまっていて、抵抗という抵抗ができない、し、嫌なのかどうかもいまいちよくわからない。しかし、すごく、はずかしい!触られていることも、抵抗できないことも、相手が提督で、あたしがぼろぼろの服で、それから、あたしは全然こういうことになじみがないことも、全然女っぽくもないことも恥ずかしい。この部屋の鍵を閉めてもいないことも思い出して、もっと恥ずかしい! 「っひゃ!」 グルグル色んなことが頭を駆け巡っている間に、提督の手があたしの乳首を摘んだ。痺れるような感覚が走って、聞いたこともない声が口から飛び出て、手で口を覆う。何だ今の! 「うん、気持ちいいな?」 「い、いやだ、」 先端をやさしく爪で掻かれる。肩や腕に力が入る、けど、どういう風にすればこれを逃がせるのかがわからなかった。 「ひ、んん、っ」 すりすりと乳首を摘んだまま手の指で擦られると、腰まで変な感覚が広がって、提督のふとももを足で挟み込んだ。体中おかしい。提督が笑って、あたしの太ももを持ち上げる。ぼろぼろになったストッキングの上を撫でて、あたしは、どうしてもその奥が切なくて、提督の腕をつかむ。 「嫌か?」 口に出すのも恥ずかしい。首を振ると、提督はまた笑った。 「長波は肌がすべすべだな。ずっと触ってたいよ」 「やめろよ、変態…っうあ!」 ストッキングの上から足の中心を撫でられて、思わず悲鳴を上げてしまった。どろ、と何かが体の奥から溢れるのがわかる。指の甲と間接ですりすりとそこを擦られると、腰が勝手に跳ねた。 「や、だ、何だよこれ、」 「ここ、濡れてるんじゃないか」 「やあっ!」 指を軽く食い込まされて、頭が真っ白になる。何だ、今の? 「ここ、気持ちいいだろう」 ひときわ疼く突起を引っ掛けられるともうどうしようもなく感じてしまう。奥がむずむずして、でも、突起を掻かれると、それだけでおかしくなりそうだ。 「直接触ってあげようか」 直接?指で?胸を触られた感触を思い出して、今、触られた快感を思い出して、ぞくっと体が震えた。 「なあ、溢れたぞ、今。いやらしいな、長波」 びり、とストッキングの破かれる音。下着の隙間から指が滑り込んでくる。ちゅぷ、とびっくりするような水音が聞こえて、提督は聞こえたか今の、と揶揄う。 「いっぱい濡れた方がいいんだからな。俺もうれしいよ。長波は本当に可愛い」 耳元で囁かれながら、一番じんじんする突起を摘まれて、直接の刺激に全身が跳ねる。 「や、やだあ、待って、くれ、それ、あっ、」 指の腹で擦られながら、可愛い可愛いと繰り返す提督に首を振る。 「あっ、あううっ」 ぐちゅ、と凄い音がして、誰も知らないところを指が入ってくる。 「きつくて、熱くて、柔らかいな」 ばちばちと頭に火花が飛んだ。太い指が中を一杯にして、親指は相変わらず感じることを引っ掻いた。じわ、と今にも爆ぜそうな熱が、お腹の奥に広がって、怖くなった。 「あっ、入って、てーとく、あっ、あっ、擦ったら、だめ、くる、き、っーーー」 きゅん、きゅん、と中が痙攣するのが自分でもわかる。洪水のような快感に耐えきれず提督に背中を預ける。ぼーっと自分の乗っている提督の足を眺めると、自分の乗っている太ももから膝までぐっしょりと濡れている。 「う、うわあー!!悪い!どうしよう!これ、どうしたらいいんだ!?」 「あはは、いいさ。脱がなきゃいけないな。まあ、これで、長波の分は終わりだから、改装室に行っておいで。その間に着替えておくから。あ、トイレで噴いて、ストッキングはもう脱いでしまうのがいいと思うぞ」 「わ、悪かった…!ありがとう、提督」 踵を返してやっぱり鍵が閉まってなかったドアに手をかけ、改装室ーーーの前に便所ーーに駆ける。 まだ、腰と足下がおぼつかない。すごかった…けど、あれは改装のときじゃないとしてもらえないんだろうか? 787 名前:名無しの紳士提督[sage] 投稿日:2015/05/01(金) 20 29 39 ID 2OItt8C6 [5/5] 以上です。 書き込みをするのが何年かぶりなので読みづらくて申し訳ないです!長波ちゃん可愛い! 長波ちゃんの同人およびSSが増えることを切に願ってます… 788 名前:名無しの紳士提督[sage] 投稿日:2015/05/01(金) 21 22 02 ID etPqnIp6 GJ 夕雲型も人数増えてきてるし、今後、注目が集まってくるんじゃないかな 789 名前:名無しの紳士提督[] 投稿日:2015/05/01(金) 22 52 25 ID .ws1uf4M gj ただ夕雲型駆逐艦はレア度が若干高いからねぇ これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
https://w.atwiki.jp/sega-chainchronicle/pages/455.html
概要 クリア数 大規模戦闘演習 コメント欄 概要 ※公式サイトより引用 http //chronicle.sega-net.com/members/info/detail/140227_4364.html 28日より2日間限定でミッションクエストが登場! 異世界の魔物の襲来を控え、義勇軍はシロエたちと大規模戦闘の演習を行うことになった。 対するのは、シロエの指揮によって戦う兵士、そしてアキバの冒険者たち。 『アキバの冒険者』VS『義勇軍』の大規模戦闘演習が始まる!! ▼イベント期間▼ 2014年2月28日(金) 15 00 ~ 3月1日(土) 14 59 ▼イベント概要▼ 24時間限定で、はじまりの村に『ログ・ホライズン』のキャラクターたちが対戦相手となる「大規模戦闘演習」クエストが登場します。 期間内に、クエストクリア総数が1,000,000回を突破することができれば、 全員に「精霊石 2個」をプレゼントいたします。 クエスト名 報酬 大規模戦闘演習 精霊石 皆様奮ってご参加ください! ※注意事項 クエストが一覧に表示されていない場合はアプリの再起動をしてください。 開催中はお知らせにて中間発表を行う予定です。 ミッションに成功した場合、3月1日 15 00の結果集計後に、精霊石の受け取りページをこちらのお知らせにて発表いたします。 2014/2/27 クリア数 18 00 325,895回 21 00 548,124回 00 00 814,302回 10 00 1,387,173回 最終結果 1,834,922回 大規模戦闘演習 SPQUEST 聖王国/はじまりの村 AP 敵Lv 地形 Wave 経験値 ゴールド 経験値効率 - 5 25 平原 6 300 400 60 報酬1 ゴールド300 報酬2 成長Ⅱ(騎士) 報酬3 成長Ⅱ(魔法使い) 報酬4 成長Ⅱ(戦士) BONUS 精霊石 +WAVE詳細 Wave エネミー HP 通常攻撃 スキル スキル効果 備考 1A アーチャー×3 1100 176 1B ナイト×3 1970 154 2A ウォリアー剣×2 1700 220 ウォリアー斧×3 1300 286 宝 2B ナイト×2 クレリック 176 回復 528 宝 ソーサラー×2 1100 220 2C ウォリアー剣×2 アーチャー×2 宝 3 ソウジロウ=セタ 9600 198 BOSS宝 ナイト×2 ミノリ 3500 352 防御力UP耐性UP 60% BOSS ルンデルハウス=コード 6600 220 直線貫通 330 BOSS 4A ウォリアー斧×3 ウォリアー剣×3 4B ナイト×3 アーチャー×3 4C ウォリアー剣×3 ソーサラー×3 5A ウォリアー剣×3 ウォリアー斧×3 宝 5B ナイト×3 ソーサラー×3 宝 6 直継 10780 184 BOSS クラスティ 11980 189 追尾 ニャン太 8800 298 マリエール 5800 352 回復 1056 通常行動で回復154 ウィリアム=マサチューセッツ 6820 136 146*7 追尾 シロエ 7040 176 176+呪い 追尾 コメント欄 名前 返信する際は、該当コメント左のチェックボックスを選択してから、書き込むボタンを押してください enterキーを押すと、改行ではなく「書き込み」が行われてしまうので注意してください
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/98.html
前回の続き 「やー提督ー」 「お、北上か。ちょうどいいところに」 「ん? あたしに何か用事でもあったの?」 「いや、この間の事なんだけどな」 今言っているのは以前大井に北上から好意を向けられていると勘違いされた件だ。 「……本当にちゃんと説明したんだろうな」 「あーそれがさぁ」 ──────────────────────── 「あーいたいた大井っち。昨日のことなんだけどさぁ」 「きっ北上さん!? いいの!何も言わないで!!」 「大井っち?」 「わかってた……わかってたのよ私だって!!」 「あ~わかってたんならいいや」 ──────────────────────── 「って感じでわかってたらしいよ?」 「いや、それ絶対わかってないだろ」 「そうかな? なんかあったの?」 「遠征の旗艦に任命したら殺されそうな視線で睨まれてな」 「ほうほう」 「『私を遠ざけている間に北上さんを手篭めにするつもりね!?』とか泣き叫び始めてな」 「わーお」 「駆逐艦の連中がドン引きしてたぞ」 「災難だねぇ」 「いや、半分位お前のせいだろ」 「あははー、どうしたもんかねー」 「どうしたもんかねーってそれ俺のセリフだよ。とりあえず大井に寝首を掻かれるのは勘弁願いたいんだが」 「あたしもアブノーマルな趣味じゃないよーってことは言っておいたほうがいいよねぇ」 「どうしたもんかなぁ……」 しばらく二人で頭をひねる。 「お、そうだ」 北上がポンと手を打つ。 「なんか妙案でも思いついたか?」 「うん、あれだよ。あたしと提督が付き合っちゃえばいいんじゃない?」 「はぁ?」 「公認てことになればさすがに大井っちも自重するだろうし、あたしも変な誤解されずにすむしさ」 「いや、ていうかお前それでいいの?」 「ん? 別に嫌じゃないよ? ああ、提督が嫌だった?」 「いや、別に俺も嫌じゃないけどな」 「じゃあ、それでいいんじゃない?」 「なんだか微妙にコレジャナイ気がするんだが……まぁいいか」 かくして提督LOVE勢が発狂しそうな過程を経て北上と付き合うことになったのであった。 「で、付き合うことにしたわけだけどどうすんの?」 「どうすんのって言われてもなぁ」 恋人的な触れ合い…… ──────────────────────── 提督「ははは~待ってよマイハニ~」 北上「うふふ~捕まえてご覧なさい~」 ──────────────────────── 「ないわー」 「だよねー」 そもそ北上とイチャついているという画がイマイチ想像できない。 「やっぱり私の思っていた通りね!!」 その声と同時に反射的にしゃがんだ瞬間、頭のあった場所を砲弾が通りすぎる。 「あ、大井っちおかえりー」 「ちょっと待て、殺す気か」 「はい、まさか避けられるとは」 「あっさり肯定するな! っていうか予定より3時間くらい帰ってくるのが早いだろ」 「ええ、北上さんを提督の毒牙にかけさせないように全速力で往復してきましたから」 「全速力って……それ持ち帰った燃料分消費してるだろ」 大井の後ろで第六駆逐隊の面々が地面にへばって死にかけている。 「はい、北上さんの身の安全には変えられませんし」 「遠征の意味がねぇ……」 頭を抱えたところで北上が口を開く。 「あーそうそう、大井っち。あたし提督と付き合うことになったから」 「え!? い、いつの間に!?」 「えーと、5分くらい前?」 ピシッっという音ともに大井が石化する。 「だからさー大井っちも親友なら祝福して……って大井っち?」 「だめだこりゃ、完全に固まってる」 大井の目の前で手を振るが彼女は全く反応しない。 「しかたない、一息ついたらドックに放り込んどいてくれって……うわっ!?」 さっきまで息絶え絶えだった駆逐艦たちが目を輝かせたり潤ませたりしながら詰め寄ってくる。 「し、司令官と北上さん付き合ってたの!? ど、どこまでしたの!?」 「司令官もなかなかやるね」 「お、大人なのです……」 「グ、グスッ……あ、暁は一人前のレディなんだからそんなこと聞いて取り乱したりしないんだからっ!」 「いや、どこまでも何も5分前の出来事だと……」 「やっぱ駆逐艦うざいわー……」 「納 得 い き ま せ ん !!」 「うぉっ!? 意外と復活早かったな」 「北上さんの言葉は信じますが提督の言葉は全く信用できません!!」 「いや、そこまで言いきられるとさすがに傷つくんだが」 「ならばその証拠をここで示してみてください!!」 「いや、具体的には?」 「北上さんを本当に愛しているのなら魂の篭った言葉を私に見せてください!!」 「え、それでいいの?あーじゃあ『北上愛してるー(棒』」 「わーい(棒」 「全っ然ダメです!」 駆逐艦達がキャーキャー言う中あっさりとダメ出しされる。 「魂どころか気持ちの欠片も篭っていないじゃないですか!!」 「ああもう、めんどくさいな……北上ー好きだー!」 「全くなってません!!」 ────10分後 「そうだ! どうせ聞こえるなら、聞かせてやるさ! 北上! 好きだァー! 北上! 愛しているんだ! 北上ィー! 鎮守府に来る前から 好きだったんだ! (省略されました。全てを読むにはここをクリックしてください) 」 「クッ……」 「ゼーゼー……」 肩で息をしながらどこかで聞いたことのあるような長い上にこっ恥ずかしい告白セリフを言い終える。 「フッ……私の負けね……北上さん、提督はどうでもいいですけどあなたの幸せを祈っているわっ!!」 「ちょっと待て、あそこまで言わせておいてこっちはどうでもいいのか……」 走り去る大井を顔を真っ赤にして告白を聞いていた駆逐艦の面々が追いかけていく。 「はー……疲れた」 「あははー、お疲れ様。でもさー、さっきのはさすがに恥ずかしいかなー」 「言ってるこっちはもっと恥ずかしかったと思うぞ」 「まーそうだよねー」 「そうだよねって……わっ」 突然北上が胸のしがみついてくる。 「おい、北上?」 「まぁでも、ちょっと嬉しかったかな?」 そう言うと顔を上げて笑う。 (あれ、なんか可愛いぞ……っていうかコイツこんな顔も出来たんだな) 不意に見せられた北上の笑顔にドキっとしてしまう。 「まー誤解も解けたみたいだしめでたしめでたし。んじゃお礼」 「お礼?」 「そ、今度は唇にチューしてあげる」 「いいのか?」 「まぁ付き合ってるんだしいいんじゃない?」 「そっか」 流れに任せて北上に顔を近づけると北上が目を閉じる。 そのままこちらも目を閉じて柔らかな唇にこちらの唇を合わせる…… カシャッ! 「!?」 「青葉、見ちゃいました!!」 口付けの態勢のまま固まる、さすがに北上も固まっている。 「昼下がりの情事! 北上さんをめぐる提督と大井さんのドロドロの三角関係!! こ、これは大スクープですよ!?」 静かに顔を離し、笑顔を作って青葉に声をかける。 「青葉、お前これから解体な」 「20射線の酸素魚雷、2回いきますよー」 「えっ、ちょ、まっ……キャー!!」 そんなこんなでかろうじて青葉の口をふさぐことには成功したのだった。 北上と付き合うことになってから1ヶ月、特に変わったことはない。 最初のうちこそ結構な注目を浴び 大井はなんとか諦めてくれた変わりに何故かその他複数の艦娘から殺気を感じていたりもしたが 二人共特に何かするでもなくこれまで通りだったため、いつの間にか普段の日常に戻っている。 以前と変わった点といえば…… ガチャ 「おかえりー」 「おー、ただいまー」 ここ2週間くらい前からたまに北上が私室に勝手に入り浸っていることがあるくらいだ。 最初に見たときは部屋を間違えたのかと思ってかなり慌てたのだが 「何してんの」 「こっちの部屋の方がくつろげるし」 とのお言葉を頂戴した。 まぁ確かに仮にも提督の私室なのだから寮よりは広いし床も絨毯引きだ(寮はフローリング)。 「あんまりそういうの良くないんじゃね?」 「いーじゃん付き合ってるんだし」 と任務が終わった後とかに勝手にゴロゴロされている。 まぁこちらも着替えは更衣室で済ませるし 取られたり見られて困るようなものがあるわけでもないので面倒なので放置している。 重要書類なんかは執務室で施錠して保管しているので問題ないだろう。 そんなわけで帰ってきたら北上が部屋にいるのも慣れてしまっていた。 「そういや雑誌届いてなかったか?」 「あーこれ?」 「それそれ、って人の荷物を勝手に開けるな。しかも読むな」 「まーまー気にしない気にしない、っていうか提督もこういうの読むんだねぇ」 「いや、どういうのだよ」 「『闇に隠された悲劇 艦娘へのセクハラ疑惑を追う!』」 「俺が読んでるのは連載されてる漫画だ」 「ああ、この『ファム痛クリアコミック GUNこれ』って奴?」 「そうそれ」 北上が読んでいる雑誌は定期購読している雑誌で内容は基本的にくだらないゴシップ誌なのだが 連載されている漫画が好きなので月一で送ってもらっている。 銃から転生した漢達の熱くもくだらない日常を描いた漫画だ、面白いぞ、本当だぞ。 「というわけだからそれをよこせ」 俺専用座椅子に座って北上に催促する。 「えー、あたしも今読みはじめたばっかなんだけど」 「そもそも俺が買った雑誌じゃないか」 「ん~、じゃあ一緒に読む?」 「まぁそれでもいいけど」 「ほい」 そう返事をして北上が近づいてきた。 ポフッ 「んじゃ読みますかー」 「おい、人を座椅子替わりにするな」 「仕方ないじゃん、座椅子それ一つしかないんだし」 人を背もたれにした北上が悠々と雑誌を開く。 北上は背も低く雑誌を読む分には特に問題はないので諦めることにした。 「おおっ、なんかわけわからない理由で争いが始まったんだけど?」 「一応史実ネタが入ってるらしいからそれなんだろ、詳しくは知らん」 そんなやりとりをしつつとりあえずGUNこれは読み終わった。 「じゃあ目当ては読み終わったからどいていいぞ」 「えー、こっちのほうが本読むのに楽なんだけど」 「ふてぶてしいなおい」 「まーまー、読み終わったらどくからさ」 「まぁたまには他の記事も読んでみるか……」 そんなこんなでどかなさそうなので一緒に記事を読むことにした。 「ん、どうかした?」 「いや、なんでもない」 (しかしやっぱつまらん記事が多いな……それにしてもちょっとマズイ) 記事がつまらないのは予想の上だったので特に問題はない。 問題なのは今更ながら気づいたこの態勢だった。 さっきまでは漫画に気を取られていたからいいのだが よくよく考えると思いっきり北上と体を密着させていた事に気づく。 しかも膝の上とかではなく文字通り密着しているため、股間の上にちょうど北上が座っていることになる。 記事がつまらないので余計に北上の体温やら体つきが気になってしまい さらに間の悪いことに最近処理していなかったせいで少しずつ股間に血が集まり始める。 (とりあえず我慢だ俺……我慢我慢) 読み終わればどいてくれるだろうから……そう思っていると北上の手が次のページをめくった。 『闇に隠された悲劇 艦娘へのセクハラ疑惑を追う!』 (おいぃぃ!?) 記事の内容はとある鎮守府で一際激しいセクハラを受けたという 匿名M型駆逐艦2番艦Kさんという艦娘へのインタビューだった。 ───ではKさん、普段の言動を曲解した提督が激しいセクハラを行ってきたと? K「はい『ああ、お前の言うとおり俺は好きモノだぞ? へっへっへ……いつでもいいんだろう?』 なんて言いながら毎日のように執務室で体中をまさぐられていました……」 ───執務室でですか!? 職場で取る行為とはとても思えませんね K「はい、でもそれだけじゃなくてドックでお休みしようとするとベッドの中に侵入してきたり」 ───公僕であるというのにそのような振る舞い、それ以前に人として言語道断ですね 具体的にはどのような行いを? K「はい、背後から太い魚雷(意味深)をグリグリ押し付けながら 逃げられないように押さえつけられて執拗にお尻を撫でながらそのまま指をずらして私の恥ずかしいところを(以下略)」 「提督ー……」 「……うん、言いたいことはわかる。すまん」 すっかり元気になった息子が北上のお尻、というかアソコのあたりをグリグリ押している。 なんでよりによってこのタイミングでこの記事に当たるんだろう。 「提督ってもしかして欲求不満だった?」 「まぁ……最近は少し」 隠してもしょうがないので正直に答える。 数秒間お互いに沈黙。 「あー……うん、あれだ。抱き枕のマネくらいならしてもいいよ」 そっぽを向きながら答える北上の好意に甘えて腰に手を回して少し強めに抱き寄せてみる。 テントが北上の下着と擦れ、下着と太もものあいだに位置を移動する。 ちょっとだけ北上の体がビクっとはねた。 「……北上?」 呼んでみるがどこか心ここにあらずという感じで雑誌を見つめている。 見てみると頬がほんのり赤く染まっている。 「北上」 もう一度呼ぶと体をビクッと反応させながらこっちを向いた。 「な、なにさ。ていと───ンっ」 振り向いた北上の唇を塞ぐ。 硬直する北上の体だが、片手で頭を撫でてやるとだんだん力が抜け始める。 唇を離すと数秒間惚けていた北上が抗議の言葉を口にする。 「提督ー……いきなりするとかちょっとずるいよ?」 「悪い、やたら可愛かったから」 「いや……あたしはその、可愛いとかいうガラじゃ……いや、嬉しいけどさ」 「嫌だったか?」 「いや……あ、そう言う意味じゃなくてその……嫌じゃなかったけどさ、ただ」 「ただ?」 「この態勢だと首が痛い」 「じゃ正面向くか?」 「……ん」 腕の力を抜くと体の上で器用に態勢を変えてこちらに抱きつく格好になる。 動きが落ち着くのを待ってからもう一度北上の体に手を回す。 「なぁ」 「ん?」 「続きがしたいって言ったら怒るか?」 「……別にいいよ……嫌じゃないし」 「そっか」 そう言いながらもう一度唇を塞ぎゆっくりと北上の口内に舌を入れていくと おずおずとした感じで北上の舌がそれを迎える。 「ん……ちゅっ……レロッ……ちゅぱ……」 北上の舌の感触を楽しみながら彼女の背中を優しく撫でつつその手がだんだんと下に降りてゆく。 (雑誌だとこんな感じだったか……) 北上の小ぶりな尻をそっと、だが執拗に撫で回す。 時折体を震わせているが特に抵抗しようとはしていない。 (次は……) 尻を撫で回していた手を止め、中指を下着の上から北上の割れ目に滑らせる。 北上の体がビクっと反応し、尻肉よりも柔らかでそして少し湿った感触を指先に感じる。 (やっぱりさっきので少し興奮してたのか) まぁ硬くなったものを押し付けられながらあんな記事読んでれば多少なりともこういう反応にはなるのかもしれない。 ゆっくりと焦らすような動きでしばらく割れ目をなぞっていると北上の腰が微妙に動き始める。 おそらく無意識の動きなのだろうが、まるでアソコを指にもっと押し付けようとしてるようだ。 (ではご期待にお答えして) 下着をずらしながら人差指と薬指で割れ目を広げ、既に愛液の染み出している柔肉の内部に中指の腹を擦り付けてやる。 「ッ────!!」 その瞬間北上が唇を離し、大きく体を仰け反らせる。 そのまま指に愛液を絡みつかせながら秘裂をゆっくりと往復させると 北上は崩れ落ちまいとこちらの首に手を回し顎を肩に乗せて必死に歯を食いしばる。 「ぁっ……くぁ……っふぁ……んんっ……!」 北上の髪の感触を頬に感じながら十分に愛液に塗れた指を肉芽に伸ばす。 丁寧に皮をむいて指先で刺激してやると腰が浮き、北上の口から懇願が漏れる。 「て……とく……そこ……ダ、ダメだっ……あうっ!!」 だが断る、と言わんばかりに小刻みな動きで責め続け ダメ押しに人差し指と中指で挟んだ瞬間。 ビクッビクッ! 北上の体が一際大きく跳ね、こちらの手を愛液で汚しながら脱力した。 「……あー、死ぬかと思った」 「悪い、やりすぎた気がしなくもない」 脱力した北上から聞こえてきた声にちょっと罪悪感を感じながら謝る。 「ホントだよ……って、わっ」 北上の視線を辿るとそこには先ほどより更に膨らみ、今にもズボンを突き破らんとする勢いのテントが立っていた。 あんな痴態を見せられたのだ、こうもなるだろう。 「えーと、とりあえずどうすればいいのかな」 「よければ手でして欲しいなー、とか」 「うー、仕方ないなー。まぁさっきの仕返しもしたいし」 そう言いながらチャックに手を伸ばす北上、多少手こずったが口を開けて取り出すことに成功する。 ブルンッ! 「うわ、グロッ!」 「グロいとか言うな、一般的にはこういう形のはずだ」 おそらく本物を生で初めて見た北上の感想にため息をつきながら答える。 「んで、コレどうすればいいの?」 「いや、つつくな(これはこれで気持ちいいが)。あれだ、手で握ってしごいてくれ」 「こんな感じ?」 ヌチャッという音とともに北上の手が肉棒を包む。 「なんかヌルヌルするんだけど」 「そういうもんだ、男も女も同じだろ」 そう言って北上の愛液に濡れた指を見せる。 ギュッ! 「イテッ! そんなに力入れるな、痛いだろ」 抗議するが北上はそっぽを向いたまま息子をしごいている。 顔が赤くなってるところからすると割とさっきのは恥ずかしかったらしい。 「じゃあ、仕返しとは言われたが黙ってやられるのもアレだから勝負な」 そう言って気を取り直し、愛液が滴っている北上の秘部に手を伸ばす。 「ヘっ? 勝負って……っ!!」 ツプッ……という音ともに指が一本北上の中に飲み込まれる。 既に充分濡れそぼっていたそこは指をゆっくりと飲み込んだ。 そのまま出し入れを開始する。 「ッ!……先にイッった方の負けな」 北上の手から与えられる刺激に耐えつつ指を前後させる。 ギュッ…… 北上を見ると空いた手でこちらの服をつかみ、目をつぶって顔を真っ赤にしながら指の刺激に耐え 必死に肉棒をしごいている。 (ヤバ……かわいい) 普段とのギャップのせいで更に肉棒が大きくなる。 (だが負けん!) 北上の手の温もりに耐えつつ肉壁の中を指で掻き、さらに指をもう一本追加してやる。 北上も断続的に腰を浮かせながら必死に肉棒をしごき お互い無言で喘ぎ声だけをあげながら相手に快感を与えるために手を動かす。 「……で、出る…!!」 「……くぅっ───!!」 指が性感帯を掻いた瞬間北上の手がギュッとカリを締め上げ 膣内から愛液が吹き出すのと同時に膨張した肉棒から勢いよく白濁液が放たれた。 お互い余韻に浸りながら荒い息を整える。 「う~ドロドロする~」 「そういうものなんだから仕方ないだろ」 精液で汚れた手を涙ながらに見る北上。 まぁ初めて見るものだから仕方ない、そう思ってると北上の視線が泳いでいることに気づく。 「どうした?」 「いや……その」 珍しく歯切れが悪い。 「最後まで……しないのかなーって」 ここまでしておいてなんだがさすがに無理やりするのは本意ではない。 「や……北上が嫌じゃなければしたいかなー……と」 「ま、まぁあたしも提督が嫌じゃなければいいんだけどさー……」 「それはない」 そう言いながら抱きしめる。 「わっ! ちょ! 提督、今汚いって!」 手についた精液のことを言っているのだろうが 「あぁ、明日洗濯に出すから大丈夫」 「そういうもん?」 「そういうもん」 一連の流れのあいだにここしばらく欲求不満だった分身は期待に胸をふくらませて復活している。 北上の腰を掴んで跨らせ、秘裂に先端をこすりつける。 「んっ……」 「とりあえずできるだけ力を抜け、こっちもなるべくゆっくりするから」 「うん」 そう言って腰を落としてくる北上の中に先端がぬるりと挿入されていく。 「っく……っつう……!」 やはり結構きついようだ、一旦そこで止めさせる。 「はぁっ……はぁっ……」 目尻に涙を貯めながら荒い息を吐く北上 多少快感を与えて体をほぐそう、と思い北上の上着(改二衣装)をまくり上げる。 「わっ!?」 驚く北上をよそに僅かな膨らみを優しく揉みほぐしながら先端に舌を滑らせる。 腕に固く尖っている乳首を味わうように吸い、歯で軽く挟んで舌で刺激してやる。 不意の刺激にビクビクと反応する北上に対し、ダメ押しとばかりにクリトリスに向かって空いた手を伸ばす。 「ん……ぁっ……! はい…って……くるっ……!」 力の抜けた北上の体がズブズブと肉棒を受け入れてゆく。 体重を支えきれずにそれを迎え入れた膣内の処女膜による抵抗もあっさりと放棄され、結合部から血が流れ出る。 そして先端に当たるトンっという感触が北上の奥まで到達したことを告げた。 「最後まで入ったぞ……」 「う…ん……す…ごい熱い……」 こちらにもたれかかってきた北上を慌てて支えてやる。 「少し……楽になってきた」 「じゃあ、ゆっくり動かすぞ」 「うん」 腰を掴むとゆっくりと持ち上げる。 表情からしてまだ苦痛の色が強いようだ。 きつく締め上げる膣内の刺激に抗いながらまたゆっくりと腰を沈めていく。 それを何回も繰り返す。 「提……督……」 「……なんだ?」 「結構……良くなって……きたかも」 何度も繰り返した抽送でそれなりに中がほぐれてきたらしい。 多少強めに突き入れてやると 「くぅっ……!」 明らかに今までよりもヌルっとした感触が返ってくる。 「これなら……いけるかな」 北上の腰を持ち上げるのではなく、自分の腰を振り始める。 正直既に限界寸前だった。 何度か強めに突き上げてやると腰の上に跨っている北上がしがみついてくる。 全身で抱きしめてくるその体を抱きしめ返してさらに何度も突き上げ、鈴口を子宮に強くこすりつける。 「クッ! イクぞ北上!!」 「あ…たしも……も……無理っ!!」 ギュウウっと北上の中が肉棒を締め上げ、その刺激に反応した先端から吐き出された白濁液が北上の中を満たす。 ブルルっと快楽の余韻に浸りながら、二人は数分間繋がったまま動かなかった。 「はぁ……疲れた」 「大丈夫だったか?」 「ま、まぁ最後の方はだいぶ大丈夫だったよ」 「そうか……ところで……」 「……マジで?」 「スマン」 「はー……仕方ないなー」 中で再び大きくなる肉棒を感じた北上は盛大にため息をつくのだった。 ────翌朝 「あー提督おはよー」 「あぁ、おはよう」 「あのさー」 「だいたい言いたいことはわかってる」 「盛りすぎ」 「ごめん」 結局あのあと正常位で一回バックで一回、最後にさすがにきつそうだったので素股で一回。 「割とかなり腰がだるいんだけど」 「うん、悪かった」 「とりあえず汗流したいんだけど」 「……部屋に備え付けの浴槽があって良かった」 「提督ー」 「いや、ほんとごめん」 全然良くなくて朝から2回戦突入、結果北上の腰大破。 汗は流したものの既に朝食の時間だ。 「まー仕方ないか、んじゃ連れてってよ」 「……まぁそうなるよな」 今回は許してもらえた、まぁその今度があるかどうかがこれから決まるわけだが。 北上をお姫様だっこして食堂についた瞬間、無数の視線が突き刺さる。 視線にも種類があって一々列挙していくとキリがない上に精神衛生上良くないので無表情で北上を席まで運ぶ 真向かいの大井から凄まじい殺気が迸っている気がするが必死に勇気を振り絞り北上を席に付かせる。 「やー助かったよー」 「いやーどういたしまして」 うまく笑えてるんだろうか、すごい不安だ。 「ねぇ北上さん」 「んーどうしたの?」 「なんでまた朝からこんな派手な登場するハメになったのかしら?」 嫌な汗が背中をつたう、返答しだいによっては多分この場でミンチにされる。 「あー寝坊して慌てて走ってたら提督に激突して足捻っちゃってさー それでお詫び兼ねて運んでもらったんだよ」 「(笑)あら、でも私が北上さん迎えに行ったら部屋にいなかったんだけど」 「あーだって提督の部屋で寝ちゃったからさー」 ザワ…ザワ… あーなんか呼吸することすら困難なくらい空気が固まってるんですケド 「提督の部屋にあった『GUNこれ』って漫画が面白くてさー。 部屋で読んでたらそのまま寝ちった」 「起こすの悪いと思ってそのままにして悪かった」 ナイスフォロー! これで辻褄は合う……はずだ。 「まぁ……とりあえずそういうことにしておいてあげますね提督?(笑)」 「お、おう」 こうしてさしあたっての命の危険は回避した。 命があるって素晴らしい、しばらくは控えよう。 「提督ー『今度から』はちゃんと考えてねー」 「わかってる『今度から』はちゃんと考えてする」 朝飯食い終わったあと、またお姫様だっこで部屋に戻るコイツの顔を見られなくなったらたまらんからな。 おわり
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/536.html
前回の話 ひどい熱帯夜だ。 唯でさえ脂汗が滲み出る程緊迫した作戦が、こんな時に発令されるとは。 やっとの思いでAL、MI作戦が終結したかと思えばこれだ。 手拭いで額やら頬に伝う汗を、彼らの仕業であるかのように鬱陶しく払う。 敵の彼らも中々に頭の切れる連中のようだが、 念には念を入れて最終兵器を出し惜しみして留守番させていたのが功を成した。 骨の折れる作戦だったが、 お陰で秘書艦に待機命令を出し続けた事を糾弾されなくなったのは、果たして喜ぶべきところか……。 何にせよ、睡眠時間さえ大幅に削られたこの作戦も遂に終止符を打つ事が出来たと言えよう。 先程入ってきた通信によると、もう電探には敵艦隊の脈が全く現れなくなったらしい。 だからこうして精神的にも身体的にもガタが来ている体を、 舗装された堤防に精一杯足を踏みしめて支え、艦隊帰投を今かと待ち構えているのだ。 何でもない単なる潮風にさえともすれば倒されそうだが堪える。 艦隊面子は自分なんかよりも余程疲弊しているのだ。 …………………… ………… …… 共に待機していた艦が、早々と担架に重量級戦艦三隻と軽空母二隻を乗せて去って行った。 これまでにない甚大な被害であるが、代わりに旗艦大井だけは被弾を完全に免れていた。 と言うのも艦隊決戦の勝敗を最も左右するのはその旗艦であり、 旗艦にだけは何としてでも被害が及ばないように指揮していたからだ。 何の反発もなく作戦内容を随伴艦に刷り込ませる事が出来たが、やはり心苦しい。 休みたいだけ休んでくれ。あいすくりんを進呈してもいい。 そして今、波打つ堤防の上では自分と第一艦隊旗艦大井だけが残されている。 「…………」 大井は敵艦隊を撃滅させた直後から終始呆然とした様子だった。 いつもの凛々しさはない。 大井の目は焦点が合っているのかいないのか、私の方を向いているのに見ているようには見えない。 「……ていとく?」 魂でも抜けたような平坦な声色だ。 大丈夫か。私が分かるか。 「作戦、終わったんですか……?」 嗚呼、終わったんだよ。 お前ら全員帰ってきたんだよ。 「そう……はあ……っ」 どさっ。 膝から崩れ落ちそうになった大井を、自分の体で受け止め支える。 随伴艦の姿がある今まで懸命に堪えていた物が遂に壊れたのだろう。 尚も崩れそうな程身体に力が入らないらしく、抱え方を工夫せねばならなかった。 密着し、腰に手を回す事になってしまうが許せ。 背の艤装が少し邪魔だ。 「敵、本当に撃滅させられたんですか……?」 それはお前が一番分かっているだろう。 通信でお前が直々に、あるだけの全ての魚雷を敵旗艦に命中させ撃沈を確認したと報告してきたじゃないか。 戦艦には探照灯も装備させていたから見えたのだろう? 「そう……そうよね……」 力が入らない腕を上げて、大井は私の背に時間をかけて手を回した。 私の存在を確かめ、しがみつくように。 大井の両手や声は小さく震えている。 「ごめんなさい、提督……もう少し、このまま……」 分かった。 棟に戻りたくなったらいつでも言うんだぞ。 歩けないなら負ぶってやる。背の艤装の重さが見た目相応でなければの話だが。 「っふふ、提督には無理ですよ……っ」 大井は皮肉って一瞬笑ったかと思いきや、身体で嗚咽を上げる。 「っ……、ふ、……ぅ、ひっく……」 私の背に回された両手は一際大きく震え上がり、 捕まえた物を決して逃がさない具合に落ち着きなくぎゅっと私の背の上着を掴んだ。 きっと大井は、託された大き過ぎる期待と、湧き出る不安やプレッシャーに押し潰されないよう、 自分を保つ事で一杯一杯だったのだろう。 強力な兵器である鉄の塊を背負い、ただっ広い海洋を駆け抜けて来たと言っても、 この震える華奢な肩と、やや細めの腕と、大きくない手をいっぺんに感じてしまっては、 罪悪感がダムのように押し出される。 償いとかそういう事ではないが、出来るだけ落ち着かせようと手から腕まで使って頭を優しく撫でる。 「ぅ……ん、すん……ひっく、うう……」 よく帰ってきてくれた。おかえり。 「っ、作戦が悪い、のよ……、他の艦にっ、あんなに被弾させて、ぐすっ……」 悪かった。悪かった。 …………………… ………… …… 「……ん、……」 まだ窓から明るい光は射し込んでいなかった。 瞼が開き、敷地内の遠い明かりを頼りに最初に入ってくるは、天井を向いて寝息を立てるあの人の姿。 重くなくやけにはっきりした意識を頼りに眠りにつく時の状態がどのようなものだったか、 それは見ていた筈の朧げな夢の内容よりずっと回顧しやすいのだった。 ――なんで離れてるのよ―― この人と私の疲れに疲れきった精神をどう癒すかの審議の結果、 この夜の暑さ構わず抱き合って共に意識を投げ打ったというのに。 この人の体温が離れてしまったら寝心地に違いが生じて当たり前。 魚雷の直径程度に上体を浮かせてこの人の顔に影を落としてみても、この人は睡魔に取り憑かれたままのようだ。 寝返りでも打ったのか。 私よりも睡魔が大事か。 その可愛らしくも憎たらしい顔を歪ませてやりたい、苛めてやりたい、といった欲望に身を焦がす私に罪はない筈だ。 私の安眠妨害の原因は、その安眠をもたらしていた提督そのものなのだから。 再び粗末な布団に身を預け、追いかけるように提督に身を寄せる。 この人の肩に手を添え、自然と目の前に来た耳に風を送ってみる。 ふーっ。 「…………」 駄目か。 しかし逆にこれだけで起きられたらそれはそれでつまらない。 と言うか、まさかとは思うが絶命してはいないか。 とんでもない事を真剣味皆無で考え、再度上体を起こしこの人の心臓部分に私の耳を宛てがう。 念のため体重はかけないように。 とくん。とくん。 そこには、憑き物から解放されたように穏やかな脈があった。 一緒に僅かに聞こえる呼吸も長いものであった。 自然と私の呼吸をそれに合わせると、失われた一体感が少しだけ取り戻せた気がする。 だがまだ足りない。 浮かせている上体からひっくり返した砂時計のように少しずつ力を抜き、遂にはこの人の胸に完全に頭を預けてしまう。 どくん。どくん。 音に同期して私の頭は小さく突かれる。 温かい。 ――よかったですね、私が大型艦じゃなくて―― 重くないようで、この人の鼓動間隔は何ら変わる事はなかった。 思わず永遠に委ねてしまいそうになるが我慢。 そっと頭を上げ、この人の耳元に回帰する。 舌を突き出し、この耳の外周から耳たぶまでを舌先でなぞる。 つぅー……。 「…………」 よっぽど疲れているらしい。 となると、この人がどこまで寝ていられるか興味をそそられるもので、 私がもう一度眠りに意識を投じる考えはもう跡形もなく消え失せていた。 本気でこの耳に悪戯する事を決め、宣戦布告の意味で口付けから入る。 「……ん、ちゅ」 「ちゅ、ちゅく、……ちゅっ、ちゅー……、んん……」 「んちゅっ、はぁ……」 しっかりとした布告になっただろう。 もう伝聞で聞いた真珠湾のような不意打ち攻撃ではなくなった。 この耳に囁きかけ、口内に唾液を分泌させる。 攻撃手段として口付けだけでなく、舐めや啜りやしゃぶりも落としてやる為だ。 「起きないでくださいねー……。……んちゅっ、はぁ、……ふぅぃい、ちゅくっ」 「ちゅちゅ、ちゅーっ、はぅ……、ん、ぺろ、ぇろれろれろれろっ」 「ちろ、ちろ、ふ……ちゅっ、ふ、ぺろぺろぺろぺろぺろ、ちゅっ」 「ちゅ、く、く……、ん、ちゅぶぶぶぶっ、ちゅぱ、はぁ」 「ちゅ、ちゅ、ちゅ、ちゅ、ちゅ、……れる、れる、くぶ、ちゅむっ」 「……ん……」 この人が初めて声とも言えない音を発し、小さく身動ぎした。 流石に音を立てると安眠妨害になるらしい。 だがまだ大丈夫だ。 追撃を行う。 「……ん、じゅる、ちゅるちゅるちゅる、ちゅくっ、はぅ……」 「ちゅっ、ん、ちゅっ、……はぁ、ちる、ちゅくちゅく、ぺろぺろぺろ、ぇろ……」 「はあ……、ちゅ、ちゅぷぷぷぷっ、ふぅ……、ちろろろろっ」 「ちゅるるっ、ちゅぷっ、……はあ……」 「……ふーっ、ふーっ、……うふっ、ちゅぷ、ちゅぷっ、ちゅっ」 「ちゅくちゅるちゅるちゅる、んぶぶ、ちゅぶっ、ん……」 「はあ、はあ……」 その耳は、私の執拗な攻撃によって てらてらと卑猥に汚れていた。 ――これを、私が…… ―― 拙い。 ただこの人の耳に悪戯していただけなのに、勝手に私の身体が、下腹部が、熱く……。 見えない糸で上から操られるように起き上がってこの人の下腹部に跨り……。 ……あら? 「え……硬い……?」 起きているのかと提督の顔を見やったが、目は開いていない。 しかし、殆ど光がない中よく見ると、眉間に力が入っていてどことなく苦しそうな……。 「うう……ん……」 「……ふふっ」 寝ながらでも感じる事はできるんですねえ。 私の大事な場所を下着越しでこの人のアレにズボン越しで擦り付ける。 目を閉じたままで、ここをこんなにするなんて。 まして耳を悪戯していただけなのに。 この人って、本当に好き者だなあ。 私の事など棚に上げてふわふわした頭でそんな事を考えながら、腰を前後に動かし始める。 「んっ、……ぁ、あっ」 やっぱり互いが布で覆われたままだからか、刺激はそれほど強くない。 それでも何も感じないと言うと、それもまた嘘になるのだった。 「ん……、ん、んん……」 身も蓋もなく言ってしまえば、こうデリケートな場所は敏感だから物問わず擦れば反応してしまうし、 この場合だとこうでもやんわりとこの人の熱は伝わるから悪くない。 寧ろ、これくらいだと自分を焦らす事ができて、 私の中の熱が必死に行き場を探す渦潮のようになっていって、下腹部が次第に湿り気を帯びてくる。 「ふっ、ふぅ、っ、ぁ、あ……」 「あぅ、っ、んん、んふっ……」 しかも構造上、それが液化して降りてきてしまえば漏水を止める手立て等ない。 その為に下着という装甲があるのかもしれないけど、 それもまた耐久性と耐水性は高くなく、結局は何の意味も為さなかった。 それならこの行為を止めればいいのだろうけど、 戦意高揚状態の上で私の蕩けた辞書から"止める"なんて語句は消滅している。 それだけでなく、この人が重苦しい喘ぎ声を漏らし、顔をどんどん険しくしていく様を、 しかもこの跨った姿勢から見下ろしていては……。 「っ、く……」 ――私、この人を犯してる―― なんて無防備だろう。 冬のあの日私が初めて夜這いを仕掛けた時は、この人の局部を晒して直接刺激を与えるまで起きなかったけど、 今日もかなり続いている。 こうして跨って前後に擦り付けても起きないのならば……。 「はあ、……っ」 いよいよ無遠慮になった私は、提督の上体に同じ物を重ねるようにして転覆した。 提督の両肩に両手を添え、完全にこの人を覆ってしまう。 私の身体にこの人の鼓動が送られてくる。 それはもう私の絶好調な缶に負けないくらい回転しているのが分かる。 この人の心臓の音を感じるのが私はとても好きだ。 純粋に温かいから、というのも理由の一つだけど、 この人の内側の変化が一番大きく現れる部分だから、という邪な理由もある。 この人の事は細部や奥深くまで知りたい。 これだけでも結構速く動いているが、もっと速める事は出来るのか。 「行きますよぉ……、ん、んっ、ふっ、ふぁっ」 がくがく、と布団ごとこの人の身体が動きそうになるくらいの勢いで艦体を揺らす。 ここまで来るともうこの人が起きるか起きないかの疑問は、遥か後方まで置いてけぼりになっていた。 というか、そんなみみっちい疑問なんてもう雷撃処分でとうに沈んでいる。 夜戦馬鹿という事じゃないけど、 夜戦になると必然的に戦意が上がる私の性質は誰にも、自分にも止められない。 「ふぁ、ぁあ、ああああっ」 焦らしが効き、私はどんどん油を漏らす。 それがこの人の下腹部を汚す。 気持ちいい。気持ちいい。 「あぅ、はああ、提督、提督……!」 ――大規模作戦艦隊旗艦を務めて報酬があいすくりんだけなんて、割に合う訳ないじゃない……! ―― 「提督、提督、もっとぉ……っ!」 欲望が、私の缶を加速させ、暴発に向かって熱を上げさせる。 この人の心臓も、文句の一つでも言いたげに大きく速く私の身体を叩く。 私の大事な場所が擦れ、この人は私に滅茶苦茶にされる。 「はぅ、ぁあああ、提督、ていとくぅ……っ!」 「ふあ! ああっ! ……~~~~っ!!」 この人の身体と重なり合って果てた時、 とうとう暴発した私の缶は大きな脈打ちを最後に機能を暫し停止する。 歯を食いしばってあまり大きな声は上げないように努めるも、歯の隙間から声が漏れてしまっていた。 「っ、はあ、はあ、はあ……、はあぁぁ……」 荒い息を整えようと、必死に酸素を取り込む。 気が付けば、窓の外の空は若干蒼く染まっていた。 それでもまだ、この人は多少息は荒いものの起きていないようだった。 「……マルゴ、マルマル……。起きないなら私、先に行きますよ……」 さて、この後始末をしてから今日の任務通達の受け取りを……。 がばっ! 「!?」 え、何!? 起き上がろうとしたら急に背中を押さえられて……! 「大井ぃ……」 下のこの人が呻くように私を呼び……。 気付けば私は布団に押さえつけられ、さっきまでのこの人のような姿勢にされていた。 「あの……、いつから起きて」 「耳を舐められた時だけでも驚いたのに、まさか私を玩具にするとはね」 大分前から起きていたらしい。 狸寝入りなんかしなくていいのに。 この人は不敵に笑って私を見下ろす。 もう明るくなってきたが、終わっていたと思っていた夜戦はまだ続いているようだった。 戦況も逆転されたかもしれない。 「疲れていたとは言え、放ったらかして悪かったよ……。だから今の続き、どうだ?」 「……っふふ」 「もうこんな時間ですから、一回だけですよ?」 ――だから、一回のうちに満足させてくださいね―― 勿論、行為が一回で済む事はなかった。 これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/